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2023.03.05

CARS

モータージャーナリストの国沢光宏が、2年先でないと買えないクルマ!?を試乗インプレッション！　世界中からラブコールが殺到中の新型トヨタ・プリウスを試す！！

国沢光宏

明らかにレベルアップしたトヨタ・プリウスに国沢光宏が試乗！

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「タクシー専用でいいのでは？」という豊田社長の提案に対し、今まで以上に人に愛されるクルマを目指すことを選び、開発された新型プリウス。少なくともデザインはそれに十分応えられる仕上がりだが、果たして中身は？　モータージャーナリストの国沢光宏がリポートする。

買えるのは2年と半年先です！

新型プリウスはデザインを先行発表するや世界的な規模で「カッコよい！」とか「エモーショナル！」みたいな評価を受ける。過激な環境団体“グリーンピース”がプリウスを名指しして「こういったハイブリッド車を作ることはけしからん！」と攻撃したほど。グリーンピースが車種指定して批判したケースなど無い。業界では「グリーンピースの中にクルマ好きが居て売れると危惧したようだ」と言われてます。ホントかどうか知らんけど。いずれにしろ世界中からラブコールを受け、すでに2年分の注文を受けているそうな。



ということで今回の試乗記、2年先に買えるクルマ（笑）ということになる。前置きはこのあたりにして試乗といきましょ。Aピラーが寝ていて視界に問題を抱えているんじゃないかと言われる運転席に座ると、全く気にならない。最近のトヨタ車に共通するのだけれど、死角は少ない。新型プリウスも細めのAピラーで視野を確保。加えて全周の見渡し良好。問題はステアリングとメーターパネルの見え方（写真参照のこと）くらいか？　ただ私の身長と座高だと、メーターパネルはキッチリと見える。

スタートボタンで起動させ、Dレンジをセレクトして走り出す。試乗車は2.0リッターのハイブリッドでシステム出力193psになった。先代の1.8リッターが122psなので、1.6倍ということ。ちなみに先代の動力性能は普通エンジンの2.0リッター並だったことからすれば新型って3.0リッター並ということになる。走り出すとそこまでのパワーこそ感じないものの、0－100km／h加速は7.5秒。もはやスポーツ・モデルと言って良いパフォーマンスだ。実際、加速時のストレス皆無！　ECOカーと思えないほど。180km／h巡航だって余裕。

メーターがセンター配置からドライバー前へ、またシフト・セレクターがインパネからセンターコンソールへ移動するなど、インパネには大きな変更が加えられた。内装色は黒が基本だが、最上級グレードのGではインパネとシートの一部に赤い挿し色が入った仕様が選べる。

エモーショナルなエクステリア・デザインに合わせたのか、脚まわりも明らかにレベルアップしている。ステアリング・フィールが向上し、真っ直ぐ走るしハンドルを切れば素直に曲がろうとする。欧州車のように大きな外径のタイヤを採用したためか、脚まわりのキャパシティが大きくなった感じ。ちなみにサーキットで試乗した時は、前後のグリップバランスの高さに驚いた。しっかり前輪に荷重してハンドルを切ると、リアがちょうど良い感じでスライド。キレイに曲がって行く。これまたスポーティモデルと言って良いレベル。

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