2023.04.26

CARS

「こんなクルマで思いきり遊びたい!」クルマ好きのお父さんたちにオススメの「遊びクルマ」12台を、自動車評論家の国沢光宏がリストアップ!

モータージャーナリストの国沢光宏が大人が本気で楽しめるクルマ遊びを紹介

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趣味でラリー競技を楽しんでいる国沢光宏が、市販車からコンセプト・カーまで遊びで使えそうなクルマをピックアップ。どれも乗ってみたいと思わせるモデルです。まずは本人が長年愛して止まないモータースポーツから!

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全開で走って褒められる「遊び」

いろんなクルマ趣味があると思う。私の場合、明らかに「飛ばすのが好き!」であります。学生の頃は毎日のように世田谷のキャンパスから国道20号線を走って大垂水峠まで行き、バイクでコーナー攻めてました。されど今や公道で元気な走りを楽しむのは反社会行為。万一他車を巻き込む事故でも起こそうモノなら人生終わる。そんな御時世ながら、公道をアクセル全開で走って褒められる「遊び」があるのだった。ラリーという競技です。



最高峰のWRCになると、もはや山の中の狭い林道をコソコソ走るようなレベルじゃない! 生活道路を占有しちゃう。WRCドイツなんか村と村を繋ぐ一般道までコースに使われるほど。フラットな2車線で、最高速は200km/h近く出る! もちろん対向車なんか来ない。素晴らしいことに速く走れば走るほどホメてくれる! クラッシュしたら怒られるどころか「よくぞそこまで攻めた!」と言われる。こんな楽しいクルマ遊び、無いと私は思う。

昨年日本でも久し振りにWRCが開催された。愛知県と岐阜県という人口密度の高い地域だったこともあり、新型コロナ禍のため競技区間(スペシャルステージ)での観客制限こそあったものの、競技のベースになる豊田スタジアムの「サービスパーク」や、競技車両が通過する沿道で見ていた人は驚くほど多かった。あんたの結果どうなのよ、と聞かれると布団を被って隠れたくなるのだけれど、壁にぶつかってリタイアするまで上のクラスの車両を喰うほどの走りが出来ました。

ちなみに参戦した車両は日本だと『ルーテシア』という名前で販売されている『クリオ』のラリー5という競技用コンプリートカー。強固なフル溶接のロールケージや、サデフ製シーケンシャル・ドグミッション、安全燃料タンク、専用足回り、フルバケットシートなど全て組み込まれた状態で販売されている。そのままWRCに出場出来るレベル。2023 年モデルは4万8000ユーロ(約650万円)だからポルシェ911を買うよりハードルが低い。



ワインディング・ロードを全開で走らせると「楽しい!」としか言えない。シーケンシャルのドグなのでスタートしたらクラッチ踏む必要なし。左足でブレーキ踏みながら、気持ち良くシフト出来る。1300cc直噴ターボエンジンは180psで公道だと使い切れるパワー。1080kgと軽いため、コーナーでターンインしてアクセル開けると機械式LSDが上手に効いてグイグイ曲がって行く。道路に浮き砂利などあると曲がりきれず突っ込みますが(泣)。

参考までに書いておくと、真剣に遊ぶと、遊んでいるのか苦行を積んでいるのか解らなくなる。出場する費用の捻出に始まり、様々な手配、チーム作り、交渉などでスタートラインに並んだときはヘトヘト。走るのにもWRCクラスになるとそれなりの体力が必要だからトレーニングだってしなければならない。正直、仕事してるよりハード。それでいてお金は一銭も入ってこないどころか、出て行く一方。薄くなっていくサイフを見ると、改めて「これは遊びだったのね~」と実感します(笑)。

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