2023.04.02

CARS

EVから1015psの全開走行まで ランボルギーニ・レヴエルトを制御する6つの走行モ―ドとは?

ランボルギーニの次世代フラッグ・スーパースポーツカーとして登場した「レヴエルト」。アヴェンタドールの後継車となるスポーツ・モデルはリア・ミドシップに搭載される6.5リッターV12自然吸気エンジンに前2つ、後ろに1つの計3つのモーターを組み合わせ得たプラグイン・ハイブリッド(PHEV)のパワートレインを採用している。

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コンバイン・モードを追加

エンジンだけで825ps、3つのモーターを合わせたシステム総合出力では1015psを発生するパワートレインを持つLB744は、プラグイン・ハイブリッドの採用により追加されたコンバイン・モードという専用のモード切り替え装置を持つドライビング・モードを備える。



エネルギーのやり取りをマネージメント

コンバイン・モードは「リチャージ」、「ハイブリッド」、「パフォーマンス」の3モードで、主に電気エネルギーのマネージメントをコントロールするもの。これらは従来までの「チッタ」(シティの意)、「ストラーダ」、「スポーツ」、「コルサ」といった姿勢安定制御の切り替えモードとは別系統で独自の調整が可能だ。両方のモード切り替えに姿勢安定制御が無効になる「ESCオフ」を組み合わせると全部で13の走行モードが選べる。モード設定は新デザインのステアリング・ホイール上に備わるふたつのローターで選択。画像から判断するかぎり、その操作性やメーターパネル内の表示はいずれも良好なものだと推察できる。



EV走行の「チッタ」

チッタ・モードは街中での、あるいは早朝や深夜の走行用に最適なゼロ・エミッションのドライビング・モード。バッテリーの搭載量から想像するに、その最大航続距離はさほど長くはなさそうだが、再充電が必要となった時にはリチャージ・モードの選択でV12エンジンからわずか数分で満充電までのチャージができる。チッタ・モードでは最高出力が180psに抑えられ、サスペンションやトラクションコントロール、ギアボックスの制御も最高の快適性を提供する。



V12を常に稼働させる「ストラーダ」

ストラーダ・モードでは、V12エンジンは常にアクティブな状態になる。つまり、いつでもバッテリーは充電できることになるのだが、こちらもリチャージ・モードを使用すれば常にバッテリーはフル充電の状態に保たれるため、高速道路で充電を終え、出口を降りた後の市街地では先に触れたチッタ・モードで静かなゼロエミッション走行をといったインテリジェンスなドライブを楽しむこともできる。フロントの「e-axl」eやアクティブ・エアロダイナミクスも最高レベルの安定性を提供するために確実に機能する。参考までにストラーダ・モードでのシステム全体の最高出力は886ps。だがLB744の世界はこれでは終わらない。



最高水準の応答性をもたらす「スポーツ」

さらにエキサイティングなドライビング・エクスペリエンスを提供するスポーツ・モードは、最高出力で907psを発揮させるもの。もちろんリチャージ、ハイブリッド、パフォーマンスのすべてのコンバイン・モードを選択することが可能で、それによってもドライビングのキャラクターには違いが生まれることは確かなところだろう。もちろんトランスミッションは最高水準の応答性でドライバーの意思に応え、サスペンションとエアロダイアミクスがコーナリング時のドライビング・ファンを向上させている。



1015psを享受できる「コルサ」

そして最後に最も過激な、パフォーマンスをサウンドの両面における力強さを発揮させるのがコルサ・モードを紹介しよう。コンバイン・モードでパフォーマンスを選択することで、システム出力が1015psと驚異的な数字となるこのモードは、コルサのネーミングが物語るとおり、まさにサーキット・ユースさえをも意識したもの。コルサ+リチャージの組み合わせならばもちろんバッテリーの充電を最優先することも可能だし、スキルの高いドライバーならば、ESC(エレクトリック・スタビリティ・コントロール)のシステムをカットして1015psの世界をダイナミックに体験することもできる。さらに左側のロータースイッチの中心にあるボタンを押して有効化するローンチ・コントロール機構を使えば、フルパワーで最も効率的な加速を楽しむこともできるのだ。

いったいランボルギーニは、何というニューモデルを作り出してくれたのだろうか。そのメカニズムのすべてと、誰もが注目する車名に関しては、あと数日で明らかにされる予定。カウンタックに始まり、ディアブロ、ムルシエラゴ、そしてアヴェンタドールと続いた伝統の設計を改め、名実ともにV12ミドシップの新型車となったLB744。我々は今、まさにその歴史的な瞬間を迎える直前にいる。



文=山崎元裕

(ENGINE WEBオリジナル)

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