2023.04.14

CARS

【ニューモデル試乗速報!】丸〜いベンツは好きですか? メルセデス・ベンツEQE SUVは、年内に国内デビュー! スマートな見た目で、走りも文句なし! 驚きの完成度!! 

メルセデス・ベンツEQE 350 4MATIC

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矢継ぎ早にニューモデルを投入し、世界のBEV市場のリーダー的存在になりつつあるメルセデス・ベンツ。快進撃を続けるEQシリーズのラインナップに加わったEQE SUVの国際試乗会がポルトガルのリスボンで行われた。モータージャーナリストの島下泰久がリポートする。

走りっぷりは驚くほど軽やか!

メルセデス・ベンツのBEV「EQ」シリーズの最新作は、世界中で市場が爆発的拡大中のミディアム~ラージクラスSUV、その名もEQE SUVである。すでに発表済みのEQS SUVが全長5.1m超の3列シート車なのに対して、こちらは全長4.9m弱の2列シート車。まさに売れ筋ド真ん中のセグメントに投入される。



ポルトガルはリスボン近郊でステアリングを握ったEQE350 4MATICは前後2基の電気モーターを搭載し、合計で最高出力215kw(292PS)、最大トルク765Nmを発生する。スペックシートにバッテリー容量の記載はなく、明らかにされているのは460~551kmという航続距離のみ。聞けば日本仕様EQE 350+と同じ90.6kWhだということだが、いずれにせよメーカーが今、航続距離に関して神経質になっていることがうかがえる。 

もちろん中身の進化も怠りはない。ハードウェアの面では今回、まず4MATICのフロントアクスルにディスコネクトユニット(DCU)が追加された。不要な時には前輪をフリーにすることで電費は6%向上するという。そしてヒートポンプ。電気モーター、インバーター、バッテリーが発生する熱を暖房に利用することで、約10%の電費向上に繋がるとのことだ。





エアロダイナミクスも忘れてはいけない。空気抵抗を示すCd値はなんと現行Aクラスハッチバックと同等の0.25。こちらは車体が大きく背の高いSUVだけに、まさに驚異的と言っていいだろう。  

走りっぷりは、約2.5トンの車重を意識させない軽やかさで思わず気分が弾んでしまった。電気モーターの豊かなトルクを活かし、伸びの良さまで演出したドライバビリティの躾けの良さは見事なものだ。フットワークは、普段は3030mmの長いホイールベースのおかげで落ち着いており、快適性も上々。それがいざコーナーに入れば、優れた前後重量配分、低い重心、そして最大10度の操舵角を持つリアホイールステアなどの恩恵で、まさに操舵に対して意のままの応答性を示してくれる。 

自然とアクティブな気分が高まるこの軽快な走りに、思わず魅了されてしまった。内燃エンジン車のGLEに較べて、外観もよりスマートな印象のEQE SUVは、ステアリングを握っても、こうして違った魅力でアピールしてくるのである。 

スマートと言えばもう一点、サステナビリティにも触れておきたい。このクルマ、内装には合成皮革が多用され、フロアカーペットは廃棄漁網からのリサイクル。各部のプラスチック部品にも再生材をふんだんに使っている。単にBEVだというだけでなく、クルマ全体に高い環境意識が貫かれているのだ。 

BEVのセールスがやや盛り上がりを欠く日本市場だが、さてこのEQE SUVは起爆剤となり得るだろうか? 日本導入時期は年内を予定しているということである。

文=島下泰久



(ENGINEWEB オリジナル)

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