2023.06.10

CARS

アクティブな家族を支える運転好きのお父さんにおすすめ! レクサスの上級SUV、RX500hで往復700kmをひとっ走り 圧倒的にパワフル

レクサスRX500h Fスポーツ・パフォーマンス

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走り重視の新しいハイブリッド・システムを搭載したRXで東京-愛知間を往復。新開発のパワートレインと四輪駆動システム「DIRECT4」は“F SPORT Performance”の名に相応しい走りっぷりを実現していた。エンジン編集部のムラヤマがリポートする。

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走り好きも満足できるSUV

昨年新しくなった新型レクサスRXは、3種類のパワートレインが用意されている。その試乗記は、エンジン本誌でもすでに村上編集長がお届けしているが、今回は、本誌特集の取材の足を兼ねて、その最上位モデルである500hで長距離走行を試す機会を得た。

インテリアは黒基調で、スポーティな印象だ。

見た目や装備にとどまらず、パワートレインにも手を入れたパフォーマンス・モデルの証だという「F SPORT Performance」のサブネームを付けた500hは、2.4リッターターボエンジンに「e-Axle」という後輪を駆動するモーターを組み合わせたハイブリッド・システムを採用している。その仕組みは、エンジン単体で275ps/460Nmの力を絞り出し、87ps/292Nmをもたらすフロントモーターと6段ATが、それぞれクラッチで接続されて前輪を駆動。そこに103ps/169Nmの高出力リアモーターが組み合わされ「DIRECT4」という四輪駆動力システムで、駆動力を緻密に制御するというものだ。

前後ともに大柄なシートは長時間の走行でも疲れにくい快適なもの。

取材スタッフ4人と機材を載せて、東名高速で西を目指した。市街地でも30km/h程度から始動して加勢するエンジンは、高速走行中は基本的に動力の主役だ。全体的な乗り味は、どっしりとした重厚さを感じさせる一方で、必要な路面の情報もしっかりと乗員に伝えてくれる安心感のあるもの。専用開発の21インチタイヤ&ホイールを履く足は、ノーマル・モードでも十分に引き締まっていてスポーティだ。スポーツ・モードに入れて可変ダンパーの減衰力が高まると、手応えのあるハンドリングはさらにソリッドになり、スポーツカーさながらの切れ味の良さを見せてくれた。神奈川県西部から静岡県にかけて高速コーナーが続く登りの区間では、大人4人と荷物が満載の状態でも、軽々と流れをリードできるパワフルさが頼もしかった。合流や追い越しの場面でアクセレレーターを深く踏み込むと、中低音の響きが気持ち良いエンジンの声が聞こえてくる。変速機はワイドレシオの6段だから、エンジンの吹け上がりをたっぷりと味わうこともできるのだ。同じエンジンを積んだ純ガソリンモデルの350は8段ATが採用されているけれど、このクルマが6段なのは、エンジンのトルクが細い回転数域をモーターの力で補うことができるからだろう。どの回転数や速度域から踏み込んでみても、すぐに力強い加速を見せてくれるのはとても気持ちが良い。後輪が押し出している感覚もはっきりと感じられるから、運転するのが楽しくて思わず頬がゆるんだ。



エンジンの始動と休止が繰り返す市街地では、メーターを見ない限り、その切り替わりのタイミングは全く分からないほどスムーズなのが好印象だった。それに、車体の大きさを意識させないほど小回りが利くことにも気がついた。最小回転半径はRXの他モデルに比べ0.4m短い5.5m。低速域では前輪と逆相にステアする後輪操舵がついているのだ。高速域ではこれが同相に切れるから、高速走行時の安定感も際立っていたのだろう。

運転支援のマナーは、上手い人の運転操作のように丁寧で、同乗者に対しても優しいものだと思った。車内のしつらえも上質そのもので、スポーティな走りを味わえるのと同時に優雅な気持ちにもなれる。アクティブな家族を支える運転好きのお父さん方、これはオススメです!

文=村山雄哉(ENGINE編集部) 写真=茂呂幸正



(ENGINE2023年7月号)

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