2023.07.22

CARS

クルマの旅とは、そのクルマとの思い出づくりだ! ボルボV60で愛馬に会うため北海道へ フェリーを使い愛車で北の大地を走る!【前篇】

ボルボV60プラグイン・ハイブリッドで北海道へ!

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北海道にどうしても走りたい道があり、どうしても会いたい馬がいる。ボルボの最新プラグイン・ハイブリッドで小樽、稚内、札幌を巡り、愛馬がいる道南・浦河町まで、北の大地を走り回った。今回はその前篇、小樽から稚内までの旅をお送りする。

北海道なら何度でも走りたい

長期リポート車のボルボV60プラグイン・ハイブリッドで北の大地を走った。2021年夏にプライベート・カーである1992年型ジャガーXJSコンバーチブルで北海道の主に道東を走ったから、東京からクルマを運転して北海道旅行するのは2年ぶりだ。2年前の旅では北海道の道に感動した。色とりどりの花が咲く広大な畑や緑一色の牧場などを貫く道そのものが北海道の魅力だとジャガーXJSコンバーチブルを走らせながら思ったのだ。



もう一度、いや北海道なら何度でも走りたい。そんな気持ちが募り再び北の大地を目指すことにした。今回の旅でどうしても走りたかった道は小樽と稚内を結ぶオロロン街道。日本海に沿って走る道で、稚内近くになると電柱もガードレールも信号機もない原野の中の一本道になる。晴れた日には利尻島が見えるという絶景ルートを走りたい。

もうひとつの旅の目的は愛馬に会うことだ。私事だがこの夏、地方競馬でデビューする予定の競走馬を妻が共同オーナーのひとりとして所有している。愛馬の名前はアシャニンカ。北海道・浦河町で育成されているアシャニンカに会うことにしたのである。

北海道へ渡るルートのなかから往路は新潟と小樽を結ぶフェリーを選んだ。フェリーの出航時刻は12時である。4月28日午前6時、東京・港区の自宅を出発し、新潟フェリー・ターミナルを目指した。果たしてボルボの最新PHEVの燃料代は2年前に行ったちょっと古いジャガーとどれぐらい違うのか? そんなことを思いながらボルボV60プラグイン・ハイブリッドで関越道に入った。

自動運転で高速走行

関越道が埼玉県深谷市を貫くころになると駆動用バッテリー残量はすっかり空になり、2リッター直4ターボが目を覚ます。目覚め方は超スムーズで何のショックもない。おまけにすこぶる静かなエンジンで、助手席の妻はエンジンがかかったことすら気が付いていない。エンジンで走っていても極めて静かなことがボルボV60プラグイン・ハイブリッドの特長だ。

ステアリング・ホイールのアダプティブ・クルーズ・コントロール・スイッチをオンにすると、一定の車間距離を保ちながら前走車を追従する。前走車が車線を譲ると、設定した最高速度まで加速、さらにパイロット・アシストという車線の中央にクルマを維持する電子制御が緩いカーブではステアリングまで切ってくれる。これが高速道路ではラクチンだ。制御も極めて正確である。

ところが、自動加速や自動レーン・キープはどうも性に合わないようだ。私がジェットコースター嫌いなのは、高所恐怖症というより自分で操作できないからだ。妻は隣でクルマに任せたほうが安心だと言うけれど、自分で運転したほうがしっくりくる。慣れの問題かもしれないが。

午前11時。新潟フェリー・ターミナルに到着した。自宅を出てから347km。ここまでの燃費は18.5km/リッターだった。

新潟を正午に出たフェリーは翌朝4時に小樽港へ着く。寝ている間に駆動用バッテリーを充電したいところだが、船内の駐車場に充電施設はなかった。

一方、人に対しては至れり尽くせりだ。船内はレストラン、大浴場、映画館などを備えており時間を持て余すことがない。日本海の荒波で船が揺れることもなかった。

フェリー料金は大人2名(個室)+クルマで5万7700円(季節によって変動)だった。

新潟からフェリーに乗り小樽へ入った。異国情緒のある街並みと北欧生まれのボルボの相性は抜群。古い建物が並ぶ路地もボルボV60のボディサイズなら苦にならない。後席を倒すと1441リッターにもなる荷室を持つステーションワゴンゆえ、どんなにお土産を買いこんでも余裕だった。

小樽から稚内へ

運河の街、小樽はまだ眠っていた。ヨーロッパの小さな港町といった趣がある。レンガ塀の倉庫や明治時代に建てられた歴史的建造物にボルボV60プラグイン・ハイブリッドは、とてもよく似合う。人けのない街のところどころにクルマを停め、写真をたくさん撮った。飛行機で北海道に入り、レンタカーを借りる旅だったら、こういうことに時間は使わないだろう。自分のクルマで旅することは、そのクルマとの思い出を作っているということなのだ。

日本海に沿う国道231号線をひたすら北上する。ボルボV60プラグイン・ハイブリッドのナビゲーション・システムはグーグル・マップである。したがって目的地を入力すると最短時間の道案内をする。ところが、こちらは景色や食事優先。2輪ライダー用の『ツーリングマップル』という冊子が役に立った。

留萌で豪華な海鮮丼を食べた。ぼたん海老、ホタテ、マグロ、サーモンなど北海道を代表する海の幸が丼からはみ出して盛られている。鮮度抜群の刺身が口のなかでとろけていく。地元でしか味わえない感動だ。

小樽から稚内へ向かう途中、留萌の「すみれ」で食べたおすすめ丼。超人気店で開店時間の11時30分にはすでに長蛇の列。

天塩から道道106号線(北海道なので県道は道道と呼ばれる)に入ると、まっすぐに延びた一本道が海に沿ってずっと続き、日本とは思えない荒涼とした風景となる。交通量はほとんどなく、どこまでも続く道を独占しているような気分になる。

クルマを停め、360度見回しても大地とそれを貫く道と空しかない。それがかえって自然との一体感を生んでいるようだ。気分最高!

また、偶然に入り込んだサロベツ・リフレッシュ・ロードも素晴らしいカントリー・ロードだった。見渡す限り広大な牧草地と遮るものひとつない空が続く。なだらかなカーブを曲がるたびに、新しい緑と光が目の前に広がる。なるほど、リフレッシュ・ロードという訳だ。道北をクルマで旅する人はこちらも是非走って欲しい。

◆この続きは後篇で!

文=荒井寿彦(ENGINE編集部) 写真=市川 潔(扉・馬・走行シーン)

どこまでも一本道が続くオロロン街道。昔、北海道にいたオロロン鳥にちなんでオロロン街道という。

■ボルボV60リチャージ・アルティメイトT6 AWDプラグイン・ハイブリッド
駆動方式 フロント横置きエンジン前輪駆動+モーター
全長×全幅×全高 4780×1850×1430mm
ホイールベース 2870mm
車両重量 2050kg
エンジン 水冷直列4気筒DOHCターボ+モーター
排気量 1968cc
最高出力 253ps/5500rpm+107kW/3280~15900rpm
最大トルク 320Nm/1400~3200rpm+309Nm/0~3280rpm
変速機 8段AT
サスペンション 前 ダブルウィッシュボーン/コイル
サスペンション 後 マルチリンク/コイル
ブレーキ 前/後 通気冷却式ディスク
タイヤ 前&後 235/40R19
車両本体価格 889万円

(ENGINE2023年8月号)

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