2023.07.04

CARS

打倒フェラーリ、ランボルギーニ スポーツ・プレミアムを目指すロータスの電動SUV、エレトレが予約開始

電動化を機にラインナップを拡充し、総合スポーツ・プレミアム・ブランドを目指すロータスSUVとなる電気自動車専用モデル、「エレトレ」の日本での予約受注を開始した。「発生」や「復活」を意味する東欧の言語に由来する車名を持ち、ロータス史上もっとも先進的なオールエレクトリック・ハイパーSUVを謳う新型車だ。

ロータスらしさを表現

エクステリアは、シャープな造型のフロントまわりに上下分割マトリクス式ヘッドライトとロータスのエンブレムを思わせる三角形を並べた開閉式グリルを組み合わせる。短いボンネットはロータスの伝統的なミドシップ車をイメージ。車体上下や周囲の気流を包括的に捉える空力理論に基づき、フロントエンドからボンネット上、前輪アーチ前後、後輪後方、Dピラー上部などに空気の通り道を設けている。空力デザインが施された23インチ・ホイールと10ポット・キャリパーのセラミックコンポジット・ブレーキがオプションとして用意される。



アルミとカーボンで軽量化

ボディ・パネルは主にアルミ製で、黒い部分にはカーボンを使用。ルーフエンドには左右2分割スポイラー、テールゲート後端にはアクティブ・スポイラーを装備。テールライトは4色の発光が可能で、ドアロック解除や充電状態を示すインジケーターを兼ねる。

全長は5103mm、ドア・ミラー込みの全幅はディスプレイ・ミラー装備車が2135mm、ドア・ミラー車が2231mm、全高は1630mmで、ホイールベースは3019mm。ボディ・サイズはランボルギーニ・ウルスに近い。



シート素材でも重量の軽減を図る

キャビンは4座と5座を設定。シート表皮に用いているウール混紡はレザーより50%軽量化が図れる。手に触れる主な部分にはマイクロファイバー、パネル類などには製造工程で切り落としたカーボン繊維を樹脂とともに圧縮成型した大理石風の素材を用いている。

ルーフ・スポイラーと同じく左右分割デザインとされたダッシュボードには、電話着信や車内の温度変化、充電状態などを通知するライトを内蔵。前席乗員前には高さ3cm未満というスリムなディスプレイが配置され、運転席側は作動状況を示すメーター類、助手席側は音楽や周辺の名所などの情報表示に用いられる。センターの15.1インチのタッチ式インターフェイスは不要時の格納が可能だ。そのほか、AR技術を活用したヘッドアップ・ディスプレイも標準装備する。



ロータスとは思えない高い利便性

ユーティリティは、フロントに46リッター、リアに688〜1532リッターのラゲッジ・スペースや、室内各所に設けられた収納スペースなど、従来のロータス車と一線を画す高い利便性を持つ。オーディオは英国KEF社製だ。運転支援装置(ADAS)も充実し、各所にライダーを配備し、出庫から移動完了後の駐車までの完全自動運転も可能なハードウェアを内包。ソフトウェアはOTAアップデートに対応している。

グレードはパワートレインの違いによって2タイプ、603ps/710Nmの「エレトレS」と905ps/985Nmの「エレトレR」を設定する。いずれも800V駆動システムと112kWhバッテリーを採用し、0-100km/h加速と最高速度は、Sが4.5秒、258km/h、Rが2.95秒、265km/hを達成。航続距離はSが600km、Rが490kmとなっている。充電は350kWチャージャーに対応し、10%から80%までを最短20分で補充できる。

価格は未定で、追って発表されるが、年内には発売される予定だ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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