2023.10.09

CARS

【試乗記】「必死に走るV6を余裕で追い回せる!」 ロータス最後のガソリン車、メルセデスAMGの心臓を持つエミーラi4に試乗!!

ロータス・エミーラi4

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ミニマリズムに重きを置くロータスにとって、より小型軽量な直4エンジン搭載のモデルは重要。ついにイギリス本国で走りはじめたこのスタンダードなエミーラに、英ヘセルのテスト・トラックを中心に試乗した。モータージャーナリストの吉田拓生がリポートする。

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ロータス史上最強の4気筒

エレトレやエメラなどのEVが次々登場する中、“ロータス最後のガソリン・エンジン車!”というエミーラのキャッチ・コピーに、妙なプレッシャーを感じているファンも多いのではないだろうか?



エミーラには発表当初からエヴォーラでお馴染みのトヨタ由来の3.5リッターV6スーパーチャージド・エンジンと、AMG製の2リッター4気筒(i4)ターボチャージド・エンジンが搭載されるとアナウンスされており、V6モデルが先にデビューを果たしていた。

7月頭、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード会場で、i4エンジンを搭載したエミーラがいよいよお披露目された。同時にヘセルの工場(先頃ロータスの本社はロンドンに引っ越した!)ではプレス・カーの貸し出しもはじまった。そのタイミングで彼の地を訪ねた筆者は、幸運にも完成したばかりのi4搭載のエミーラに試乗できたのである。



この2リッター直列4気筒ターボチャージド・エンジンはAMGのM139型で、メルセデスAMG A45S 4マティックに搭載されている421ps版は、世界最高出力の2リッター4気筒として知られている。ただし今回ロータスに供給されるものは最高出力が365psまで抑えられているが、それだって圧倒的なハイパワー。ロータス史上最強の4発ということになる。

V6エンジンのギアボックスは6段のMTとトルクコンバーター式ATから選べたが、i4はやはりAMGから供給される8段のみ。とはいえこちらもロータス待望のDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)である。

V6モデルとまったく同じ見た目と言っていい直列4気筒(i4)モデルのコックピット。重量物を車体中心に集める目的もあってセンター・コンソールは細身。ただし2段になっており、シフト・レバーやスターター、ドリンク・ホルダー、トレーなどが仕込まれている。


今回試乗できたi4のファースト・エディションはセネカ・ブルーの個体だった。専用のエンブレム等はないので、外観からエンジンの違いを理解することは難しい。リア・ウインドウ越しにエンジンのカバーをチェックして、ようやくお目当てのi4だと理解できる。ちなみに3種類の設定のあるホイールも、V6とi4で共通なので判別の材料にはならない。

コックピットで目立つのはガングリップ的なATのシフターである。もちろんステアリング・ホイール裏にシフト・パドルも付いている。さっそく4気筒エンジンを目覚めさせ、ヘセルのテスト・トラックにコースインした。

シートは以前のロータスより厚みがあり快適。


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