2024.01.25

CARS

グランド・チェロキーはどんなジープだったのか? 2トンもあるのにまるでスポーティなサルーンのような軽快さ!【『エンジン』蔵出しシリーズ・ジープ篇】

2014年モデルのジープ・グランド・チェロキー。

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雑誌『エンジン』の貴重なアーカイブ記事を厳選してお送りしている「蔵出しシリーズ」。今回は2014年1月号に掲載したジープのフラッグシップ・モデル、グランド・チェロキーの記事を取り上げる。衣装を替えた4代目“グラチェロ”。乗ったらどうだったのか!

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「フェイスリフトを受けたジープ・グランド・チェロキーに乗る  軽快でビックリ!」ENGINE 2014年1月号


ジープ・グランド・チェロキーがマイナーチェンジを受けた。現行型はメルセデス・ベンツとの提携時代の産物で、モノコック+4輪独立懸架、さらに上級グレードにはエア・サスペンションまでもが付く。

イタリアン・テイストが加わり、インテリアは高級かつ明るい雰囲気になった。


現在はフィアット傘下のジープ・ブランド、ということもあってか、今回のマイナーチェンジでは、そこにイタリアン・テイストが加わった。LEDをあしらって細目になったヘッドライトを持つ顔がいい。精悍でキリリとした印象は人目を引くだろう。質感の高いレザーが奢られたインテリアにはリッチな雰囲気が漂う。運転席に座ると、液晶表示になったメーターが飛び込んできた。プレミアムSUVのライバルたちを意識したのだろう。アメリカ車は内装に無頓着な傾向があるが、今回はかなりセンスがいい。

トランスミッションもアップデートされ、5段から8段ATとなった。ZF製のそれはランドローバーなどにも使われているハウジングの小さい優れものだ。



試乗したモデルはラレードとエア・サスを備える上級グレード、リミテッド。どちらも3.6リッターV6を搭載する。

試乗基地は相模湖近くのキャンプ場。ワインディングのみの試乗となったが、逆にグランド・チェロキーの軽快なハンドリングが浮かび上がった。2トン超の車重ではあるが、クライスラー300などのサルーンに匹敵する軽快さだ。まず、3.6リッターV6が力強い。ステアリングの切りはじめは多少遊びが多めだが、そこからリニアに手応えが伝わり、ロール角が一定になるころにはピタッと安定する。初採用されたパドル・シフトも軽快感にひと役買っている。8段ATの反応もいい。

車高は104mmの幅で上下することができる(リミテッド)。ラレードは427万3500円、リミテッドは542万8000円。そのほか5.7リッターV8のサミットは669万9000円、6.4リッターV8のSRT8  724万5000円もラインナップされる。


足の動きも良かった。特にラレードの金属バネ式サスはストロークがあり、段差を一発で抑えながらの粘り腰を見せる。リアのふんばりもよく、動きも自然。ただリミテッドのエア・サスはこういうところでは少々不利で、入力に対し不自然な動きを見せる。一瞬遅れる感じ。コーナリングもロールの抑え込みは高水準だが、どこかぎこちない。こちらは高速道路向きといったところだろう。

あとは8段ATがどれだけ好燃費を叩き出してくれるか?

乞うご期待だ。

文=九島辰也 写真=望月浩彦

(ENGINE2014年1月号)

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