2023.11.09

CARS

ル・マン優勝車を所有し、その走りが楽しめる フェラーリのLMHマシン、499Pの市販版が登場

フェラーリがサーキット専用の少数限定車、「499Pモディフィカータ」を発表した。車名からもわかるとおり、ベースとなったのは2023年のル・マン24時間耐久レースで総合優勝を果たした世界耐久選手権(WEC)のLMHクラス用マシンである「499P」だ。

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見た目はまんまレーシングカー

カーボン製モノコックにプッシュロッド・タイプのダブルウィッシュボーン式サスペンションを備えたシングル・シーターという仕立てはレースカーのまま。特徴的なヘッドライトや上面がフラットなサイドポットを持つサイド・ボディ、タイヤハウス内の気圧を下げるための開口部を持つホイールアーチなどが見て取れる。



ダブル・ウイングも装着

エンジンの吸気とバッテリー、ギアボックスの冷却のため、ルーフ上には複数のエアインテークを設置。パワートレインはカーボンパネルで覆われる。リアはタイヤとサスペンションが完全に露出し、下部ウイングにライトバーを組み込んだダブル・ウイングを装着する。

タイヤ・サイズは前310/710-18、後340/710-18。ピレリがF1の技術を応用した専用開発品で、スリックと新しいパターンを持つレインはいずれもノン・プロのドライバーを想定した構造やコンパウンドを採用している。



ハイブリッドのパワートレインも準拠

バンク角120度の2992cc V6ツインターボは499Pと同形式。その基本構造は「296GT3」と共通だが、重量削減など改善を図るべく全面的に見直しが行われたという。また、サブフレームを介さず車体に組み付けられ、応力担体としても機能する設計となっている。トランスミッションは7段シーケンシャル式を使用する。

フロントには272psのモーターを搭載。ただし、WECのハイパーカー・クラスに課される作動速度制限はない。前輪モーターは制動時のエネルギー回生にも利用される。800VのバッテリーパックはF1での経験を活かして開発された。

システム全体の最高出力は通常は707ps、プッシュ・トゥ・パス機能を使用した際は、最長7秒間だけ870psまでアップする。この機能はスロットル全開時にステアリング・ホイール裏のボタンを押すことで稼働し、バッテリー充電量が一定値を下回ると自動解除される。エネルギー回生で充電レベルが回復すると再度使用可能となる。そのため、1周あたりの使用回数はサーキットのタイプなどにより異なる。



フェラーリのフルサポート付き

いわゆるジェントルマン・ドライバーを対象に販売される499Pモディフィカータはレギュレーションの制約から解放されたレースカーという新たなプロジェクトとして誕生し、競技での使用は想定されていない。

また今回の発表に合わせ、2024年にはスポルト・プロトティピ・クリエンティ(顧客向けスポーツ・プロトタイプ)という新プログラムがスタート。フェラーリのF1を所有し、その走りを楽しむF1クリエンティ・プログラムとともに、世界中の国際的なサーキットで同プログラムのイベントが開催される予定だ。また499Pモディフィカータの各サーキットへの輸送やメインテナンス、現場での支援などはフェラーリが担当する。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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