2023.07.20

CARS

ランボルギーニもル・マンの頂点を目指す 2024年WEC&IMSA参戦マシン、「SC63」を発表

ランボルギーニは2024年のFIA世界耐久選手権(WEC)のハイパーカー・クラスと、IMSAスポーツカー選手権のGTPクラスに参戦するレーシングカー、「ランボルギーニSC63」のプロトタイプをグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで公開した。

LMDhで参戦

ハイパーカー・クラスには今年ル・マン24時間レースで優勝したフェラーリやル・マン5連覇を達成したトヨタが採用するLMHと、ポルシェやキャデラックが用いているLMDhという2つのカテゴリーのマシンが参戦できる。ランボルギーニのレース部門であるスクアドラ・コルセが開発したのはLMDhで、ランボルギーニ初となるハイブリッド型耐久レーサーだ。



シャシーはリジェを選択

4メーカーの中から選択性となっているシャシーとしてランボルギーニが選んだのはリジェ。LMDhに参戦する自動車メーカーでリジェを用いるのはランボルギーニが初めてだ。そのため、プッシュロッド式フロント・サスペンションの設計、全体の重量配分、主要パーツの整備性など、ランボルギーニの要求に沿った開発が実現できたという。

エクステリアは自社デザイン部門のチェントロ・スティーレが担当。車両前後には市販車にも用いられるモチーフのY字型ライトを採用し、三角形のヘッドライトと組み合わせたフロント周りは新型フラッグシップのレヴエルトを思わせる。



あちらこちらに市販車のモチーフを盛り込む

ボディ・サイドには初代クンタッチ(カウンタック)のようなNACAダクトが備わり、その後方の黒いパネルと合わせて、やはりランボルギーニが多用する六角形のデザインを構成。非円形の後輪アーチもクンタッチやレヴエルトに用いられる伝統のスタイルだ。

レギュレーションではボディ形状は1種類のみが許可され、レース期間内の変更も制限されるため、エクステリアの機能性は徹底的に追求された。とくに冷却性は重視され、計8点のラジエーターを十分に冷やすべく、サイドポットへのエア・インテーク形状などが入念に検討された。



3.8リッターV8ツインターボを搭載

ボディ・カラーはウラカンGT3に見られるパターンを採用。グリーンをベースにセンター部をブラックとし、さらにイタリアン・カラーのストライプを施した。コクピット脇には長年の協力関係にあるスイスの時計メーカー、ロジェ・デュブイのロゴが入る。

エンジンは専用開発の3.8リッターV8ツインターボを搭載。各バンクの外側にターボを設置するコールドV構造とすることで、重心低下と冷却や整備の効率向上を図っている。制御ユニットはボッシュ製で、LMDh規定に則ったギア・ボックスやバッテリー、モーター・ジェネレーター・ユニット(MGU)を組み合わせ、システム全体ではレギュレーション上限の680psを発生する。



元F1ドライバーを招聘

ドライバーは、既存のファクトリードライバーであるミルコ・ボルトロッティとアンドレア・カルダレッリに加え、ダニール・クビアトとロマン・グロージャンが決定。ハイブリッドになってからのF1を経験しているドライバーの知見はステアリング・ホイールの操作系の設計などにも活かされている。

レースの現場運営はイタリアのアイアン・リンクスに委託し、ワークス体制でのみレースに参戦。現時点では2台の走行が予定されており、1台はル・マン24時間を含むWEC、もう1台はデイトナ24時間をはじめとするIMSA北米耐久選手権へ投入される。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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