2023.11.11

CARS

カブリオレの良さがわかるようになったらポルシェ趣味も本物です! オジさんのハートに刺さるオシャレな911、カレラ・カブリオレの魅力とは?

ポルシェ911カレラ・カブリオレの良さとは何か?

全ての画像を見る
ポルシェ911の広報車、カレラT、カレラ・カブリオレ、カレラ4GTS、そしてGT3の4台をすべて借り出し、ポルシェ・エクスペリエンス・センター東京のクローズド・コースと箱根の峠道を走った。エンジン編集部、編集長の村上と編集部員のシ塩澤、荒井、新井、上田の4名で、4台それぞれの個性、911として共通するものなどを語り合う座談会を行った。「カレラT篇」に続いて今回は、これもオヤジたちに人気のあった911カレラ・カブリオレを取り上げる。◆【911カレラT篇】から読む場合はこちらから!

advertisement


快適性アップのカブリオレ

荒井 ではカレラTに続いて今度はカレラ・カブリオレにいきましょう。1845万円。Tが1757万円だから88万円しか変わらない。いやあ、ポルシェの値付けはすごいなあ。



村上 カブリオレというモデルも911というクルマのひとつの象徴だと思う。911は60年前に誕生したときからスポーツカーであると同時に、実用車でなければならないという命題を与えられていた。だから荷室がちゃんとあるし、小さいとはいえリア・シートもある。で、屋根が開いて快適に過ごせるというのも実用性能のひとつなんだ。997型ぐらいまでは風の巻き込みがひどかったけれど、この992型カブリオレにいたっては、スイッチひとつでウィンド・ディフレクターが出て、風の巻き込みを感じずに走ることができる。ある意味、頂点まで達したという感じがある。

荒井 992型になってスタイリングがカッコよくなった。

村上 911ってオシリがでかいでしょ。それをカブリオレにすると、なんだかミツバチみたいでカッコ悪かった。992型はフロントのトレッドが広がったから、オシリだけが大きいという印象が薄まり、バランスが良くなったと思う。

塩澤 幌屋根を閉じたときのカタチがクーペにすごく近くなった。



新井 風の巻き込みに目をつぶっても、スタイリングを良くした。巻き込み防止はウィンド・ディフレクターに任せた。とにかくウィンド・ディフレクターさえ立てておけば、サイド・ウィンドウを下ろしても大丈夫ですから。

上田 速く走ることと同じぐらいの執念でカブリオレの快適性能を追求しているんですよ。

村上 快適に速く走るということは、スポーツカーにとって重要な命題だと思う。快適であるということには、屋根が開くということも入ってくるんだよ。ポルシェというブランドの引き出しの多さ、あるいは懐の深さを象徴するモデルだと思う。今日はなかったけど、タルガトップだってそう。もともとはアメリカの安全基準でオープンモデルが出せないから、タルガトップにしたと言われているけれど、結果としてひとつのデザイン・アイコンとして生き続けている。



塩澤 PEC東京をカブリオレで走ったときは重いし、ブレーキの径は小さいし、これは大変だと思ったんだけど、3周目はカブリオレなのにこのコースをこんなに楽しく走れるんだという気持ちに変わっていた。RRの911らしい動きがある。

荒井 Tより130kgも重いから。でも、カブリオレはなんと言ってもオシャレだよ。

村上 僕も今回のなかで一番欲しいのはカブリオレかな。

村山 屋根を開け、エンジン音を聴きながら走るのは最高です。

村上 音も快適性の要素だよね。



荒井 スポーツ・テールパイプがオプションで付いてた。カブリオレに乗るなら付けたほうがいいね。Tとは88万円の差だから、好みは分かれそう。

塩澤 実に悩ましい。

新井 えっ? 迷わないでしょ。Tに決まってる。

村上 迷わないよ。カブリオレ。

塩澤 そうだ! カブリオレTがあればいいんだ。

村上 それはダメでしょ。

塩澤 356スピードスターみたいなやつ。ダメ?

村上 とにかくTはハートが若い。カブリオレはすごく落ち着いた、ゆとりみたいなものを感じさせてくれるクルマだよ。昔は911の屋根開きなんてトンデモナイと思ってたけど、いまは好きだなあ。

塩澤 こういうのも還暦オヤジにはたまらないよね。良さがわかる歳になったということですよ(笑)。
 

上田 GT3RSの座談会で911の極北中の極北というハナシになりましたけど、Tやカブリオレに乗ると南北だけじゃなくて東西、いろいろな方向に枝分かれしているような気がします。

新井 ポルシェのエンジニアにしてみたら、引き出しのひとつだから。マーケティング戦略的にこういうモデルが欲しいと言われれば「はいはい、この引き出しね」って。ポルシェはその引き出しの数がすごいんですよ。

荒井 はい、では次はグッとハードコアになってカレラ4GTSです。

◆座談会はいよいよ終盤へ。この続きは【カレラ4GTS篇】で!

語る人=村上政+塩澤則浩+荒井寿彦+新井一樹+上田純一郎+村山雄哉 写真=神村聖


■ポルシェ911カレラ・カブリオレ

駆動方式 リア縦置きエンジン後輪駆動
全長×全幅×全高 4519×1852×1297mm
ホイールベース 2450mm
車両重量 1580kg
エンジン 直噴水平対向6気筒ツインターボ
排気量 2981cc
最高出力 385ps/6500rpm
最大トルク 450Nm/1950~5000rpm
変速機 7段自動MT
サスペンション 前 マクファーソンストラット/コイル
サスペンション 後 マルチリンク/コイル
ブレーキ 前&後 通気冷却式ディスク
タイヤ 前/後 245/35ZR20 305/30ZR21
車両本体価格 1845万円

▶「ポルシェのおすすめ記事」をもっと見る
(ENGINE2023年11月号)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

タグ:

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement