レクサスがで、「レクサスIS」の後を継ぐDセグメント・セダンの雛型となる電気自動車=バッテリーEV(BEV)の「LF-ZC」とともに世界初披露したのが、次世代BEVのフラッグシップを提案する「LF-ZL」だ。
LSよりもひと回り大きい
ボディ・サイズは約5300×約2020×約1700mm、ホイールベースは約3350mm(すべてレクサス公表値)。現行型「レクサスLS」よりもひと回り大きく、LSよりも全長が70mm程度、全幅も120mmほど拡大している。ホイールベースは200mm以上長い。

電動化世代の新しいデザイン
スタイリングは同時に展示されたLF-ZCに通じるデザイン・テイストで、これからのデザインにおけるレクサスの方向性をうかがわせる。ルーフ高のピークはLF-ZC同様に後方寄りで、後席快適性の向上を期待させる。ドアはフロントが前ヒンジ、リアがスライド式で、センターピラーレス構造との組み合わせにより大開口を作り出している。
インテリアはBEVならではのパッケージングの高い自由度と優れた空間効率を活かし、広々とした居住空間を構築。ショーファー・ユースも想定しているようで、ブラック系でまとめられた前席に対し、後席まわりはホワイト系の明るい内装や分厚いカーペット、大型のオットマンを備えたくつろげるスペースとなっている。さらに、後席の着座位置を前席よりも高く見晴らしのよいスタジアム・レイアウトなどこれまで以上に先進的で快適なものとされたおもてなし装備を採用する。

機能面はLF-ZCに準拠
走りに関わる機能面はLF-ZCに採用される薄型リチウムイオン電池をはじめとする小型化した電動駆動コンポーネンツや、新モジュール構造のギガキャストの採用を想定。ただし、市販時期を明言したLF-ZCと異なり、具体的な性能目標は示されていない。このコンセプトが商品化される際には、さらなる発展した技術要素が導入されることも十分予想できる。
現在、レクサスのフラッグシップにはセダンのLS、クーペの「LC」、SUVの「LX」、そしてミニバンの「LM」がラインナップされているが、LF-ZLはこのような既存の車型に当てはまらないスタイルだ。このクルマを見て思い出したのは先日SUVタイプの新型を追加したトヨタ・センチュリー。新型センチュリー同様、既成概念を打ち破る、新世代レクサスの最上級サルーンを提案するものだといえそうだ。

文=関 耕一郎
(ENGINE WEBオリジナル)
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