2023.12.15

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フィリップスのオークションでG-SHOCKが5800万円で落札! ゴールドに輝く世界でただ1本のG-SHOCKとは?

フィリップス・オークショニアーズが主催したニューヨークのオークションで落札されたG-D001。

12月10日、フィリップス・オークショニアーズが主催したニューヨークのオークションでG-D001と名づけられたG-SHOCKが40万50ドル、日本円にすると約5800万円で落札されたというニュースが飛び込んできた。もっと高額で落札される時計ももちろんあるだろう。だが、このG-SHOCKには金額以上に重要な価値があった。

たった一本の特別なG-SHOCK

金額以上に重要な価値。そもそもオークションに掛けられる時計には、どれもみな価値がある。エンジンWEBでこれまで記事にしたなかにも、たとえば俳優のポール・ニューマンが愛用していたことで知られ、希少性の高いロレックスのデイトナ「レモン・ポール」や、清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀自身が所有したパテック フィリップなどが高額で落札されている。



しかし、今回のG-SHOCKはそうした例には当たらない。なぜなら、G-D001はまだ誰も所有者のいない、まったくの新品だったからだ。

実はこのG-D001は、G-SHOCK誕生40周年を記念して、たった1本だけ製作された特別なタイムピースだった。

直径は45.1mm。ケース、ブレスレット、バックルのすべてが18Kのイエローゴールドで製作されているフルメタル仕様のG-SHOCKである。フィリップスのサイトにはモデル名として「G-SHOCK 40周年 ドリームプロジェクト第2弾」とある。

ドリームプロジェクトとは、マニアの間ではすでに絶大な人気を誇っていたG-SHOCKの展開を、よりプレミアムなセグメントに広げようという野心的な試みとして、2018年に企画されたプロジェクトだ。

少し余談になるが、G-SHOCKが発売された当時、売れ行きはさっぱりだったという。しかし、意外なところから人気に火が着く。アメリカのレンジャーや軍人らが、その耐久性に目を付け愛用するようになったのだ。やがてその人気がストリートファッションに波及したことで爆発的なブームとなる。

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実はこれと同じケースがクルマにもある。メルセデス・ベンツのゲレンデヴァーゲンがそれだ。NATO用の軍用車両を民生用にしたのが始まりだが、G-SHOCKと同じで熱烈なファンも多く、いまだに継続して新車開発が行われている。G-SHOCKとG-Class。どちらも「本物」のタフネスが人気の秘密というわけだ。

そんないまやファッション・アイコンとしての十分な地位を確立していたG-SHOCKだが、ドリームプロジェクトの第1弾では、純金(フルメタル)で耐衝撃構造を実現するという非常に難易度の高い開発目標を掲げていた。その第1弾のG-D5000というモデルは7万ドルで35本だけ発売され、大きなニュースになった。

このプロジェクトの中心になったのは、初代G-SHOCKの革新的な構造、「5段階衝撃吸収構造+点接触の心臓部浮遊構造」の開発者である伊部菊雄氏だ。

初代G-SHOCKの耐衝撃構造の開発は2年以上の時間を要したという。衝撃を「吸収する柔らかい素材」と衝撃から「守る硬い素材」の開発。さらに点で支える「中空構造」など、G-SHOCKの誕生はまさに日本のエンジニアリングの高さを象徴する出来事だった。

そんな伊部氏はドリームプロジェクトでさらなる高みに挑む。純金を使ったフルメタルでオリジナルG-SHOCKと同等かそれ以上の耐衝撃性を実現すること。そして、さらにそれは日本の伝統的な職人の高度な技を表現したものでなければならない。最高の「機能」とそれを表現する「美」がラグジュアリーなプロダクトを目指すG-D5000には必ず必要だと考えたからだった。

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ブランドの哲学

そんな第1弾から5年。伊部氏を含むドリームプロジェクト#2のメンバーは、限界と思われていたG-D5000を超えるG-D001を創りあげた。前と同じことはしない。挑戦。それがカシオというブランドの哲学なのだろう。プロジェクトチームにはベテランに加えて若手を抜擢した。そして驚くべきことに、最高の機能を備えたケース構造を実現するためにメンバーたちは生成人工知能、すなわちAIを活用したのだ。



そのプロセスは衝撃的だ。40年分のG-SHOCKの開発データをカスタムAIに提供し、構造強度、素材特性、加工方法などを最適化し、3次元モデルを生成すると、それを元にデザイナーやエンジニアが手を入れ、再びカスタムAIにフィードバックして再度3次元モデルを製作する。それを繰り返すことで完成したG-D001のなんと独創的で有機的なことか。18Kイエローゴールドの躯体でありながら、軽量化と衝撃吸収性も向上しているという。さらにジュエリーではよく使用されるロストワックス鋳造工程が用いられており、コンポーネントはすべて18Kで緩衝樹脂は一切使用されていない。仕上げの磨きは職人による手作業で行われた。



フェイスは内部のメカニズムが見えるスケルトン仕様。

挑戦はそれだけにとどまらない。ムーブメントのクォーツはマルチバンド6時計機能を有し、世界中の原子力電波塔からの信号を1秒単位の精度で受信する。そしてその動力源となる電源には、人工衛星用の太陽電池技術が用いられ、日付表示のわずかな隙間から差し込む光で半永久的な安定駆動が可能となっている。

さらに、「表現」での挑戦にも目を見張る。電波制御の高精度な時計機能を持ちながらアナログ表示にこだわり、フェイスにはG-SHOCKでは初めてとなる内部のメカニズムが見えるスケルトンを採用した。



何よりもG-D001の価値を高めているのは、世界中で1本しかつくられないことだ。たった1本だが、この1本に込められたストーリーはとてつもなく貴重で長い。G-SHOCKの40年のデータはもちろん、その歴史に携わった人々、さらに技術という歴史を継承する者たちの未来まで含まれている。

そしてフィリップスは今回、世界から信頼される時計オークショナーとして、このドリームプロジェクト#2の最後を飾る最高の舞台を用意した。世界に1本だけの貴重なG-SHOCKをチャリティとしてオークションに掛けたのだ。その収益は自然保護団体に寄付される。オークション開始前の予想落札金額は7万ドルから14万ドルだったが、終わってみれば40万ドルの高値で落札された。少し早かったが、落札者には最高のストーリーのクリスマスプレゼントだろう。

フィリップスでオークションに掛けられるのは、もちろん壮大な物語があるものばかりではない。家に眠っている思い出のたくさん詰まった時計に思わぬ高値がつくことはよくあること。あなたの家にもし夢のある素敵なプレゼントが眠っていたら、フィリップスのオークションに出品してみてはどうだろう。

文=塩澤則浩(ENGINEWEB)

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問い合わせ=PHILLIPS(フィリップス)東京
Tel.03-6273-4818
Email:tokyo@phillips.com

(ENGINEWEBオリジナル)

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