2024.02.25

CARS

2台持つとクルマはもっと楽しい! アルファ・ロメオ147と三菱パジェロ・ミニに、イタリアの想い出が蘇る!!

アルファ・ロメオ147(2003)と三菱パジェロ・ミニ(2012)を愛するオーナーの石井さん

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人生を楽しむイタリア人

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夢を諦めたことを石井さんは詳しくは語らないけれど、悔しい思いをしたり、傷ついたこともあったに違いない。そんな石井さんにイタリアは温かったようだ。

「イタリア人ってこんなに生活を楽しんでいるんだと驚きました。細かいことは気にせず、どうやったら楽しく過ごせるかを一番に考えている。美しいものを見て、美味しいものを食べて、人生を謳歌しているように思えて感銘を受けました」

石井さんのイタリアでの仕事は自社の小麦粉を持ってパン屋を訪れることだったという。持参した小麦粉でパンを作ってもらい、美味しいということになれば契約を締結する。

イタリアで手に入れたグッズの数々は良き思い出。


「ミラノ、モデナ、トリノなどイタリア各地へ行きました。行く先々でクルマの話になったりするんです。すると、“フェラーリ好きかい? これ持っていきなよ”と、グッズをくれることがあって。気が付いたらこんなに溜まってしまって」

石井さんはそう言うと、三菱パジェロ・ミニのトランクから数々のフェラーリ・グッズを取り上げた。

ちなみに三菱パジェロ・ミニ購入のきっかけもイタリアにある。

「あるパン屋さんを訪ねたら、そこのガレージに三菱パジェロがあったんです。そこのご主人が“君は日本人か! そうか! こんなに素晴らしいクルマを作ってくれてありがとう! 本当に素晴らしいよ”と、三菱パジェロを絶賛したんです」



三菱パジェロ・ミニは2012年に新車で購入した。

「生産終了を記念したファイナル・アニバーサリーです。7万5000km走りました。自宅の周りの道が狭かったり、母にとって運転しやすいということもあったりして、これにしました。便利に使っています」

一方のアルファ・ロメオ147は2021年5月に購入した。

「様々なパーツは、並行輸入業者のクイックトレーディングがコンプリート・キットとして組み込んだものです。3ドア、左ハンドル、5MTは正規輸入にはなく、並行でも日本に入ってきたのは3台だけと聞きました。その特別感がいいですね」



友人が乗るアルファ・ロメオ147を見ていいなと思ってから、ネットで探し続け、やっとこの個体を見つけたのだという。

「決めてはまずこの色ですね。それから改良のセンスの良さ。エンジンも完全バランスを取って組み直してあるそうです。これに乗るとアルファ血中濃度が高いなあと感じます。ノーマルだったらそうは思わなかったでしょうね」

特別なアルファ・ロメオ147を手にすることで、新しいクルマ好きの友人もできたと、石井さんは目を細める。マニュアル・シフトを駆使しながらアルファ血中濃度の濃い147を走らせると、石井さんの頭には楽しかったイタリアの風景が浮かぶのだろう。

文=荒井寿彦(ENGINE編集部) 写真=茂呂幸正

(ENGIN2024年2・3月号)

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