2024.03.08

CARS

自動車評論家の飯田裕子さんがアルピナ、キャデラック、ジャガー、ミニ、VWの5台のガイシャに一気乗り!「輸入車は感性を刺激し豊かにしてくれる、一番身近にある芸術品のような存在」

モータージャーナリストの飯田裕子さん。

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大磯プリンスホテルの大駐車場に集まったガイシャ36台に36人のモータージャーナリストが試乗する「エンジン・ガイシャ大試乗会」。飯田裕子さんが乗ったのは、BMWアルピナXB7、キャデラック・エスカレード、ジャガーIペイスRダイナミックHSE、ミニ・ジョン・クーパー・ワークス、フォルクスワーゲンID.4ライトの5台。その評価やいかに?


飯田裕子さんにとって「ガイシャ」ってなんですか?

私にとって輸入車は、私の感性を刺激し豊かにしてくれる、一番身近にある芸術品のような存在とも言えます。外観の彩りをはじめ、内装に至ってはスティッチの風合いにさえデザイナーの感性に思いを巡らし、エンジンのビート感、BEVの静寂さ、HEVのテクニカルな制御、コーナリングの美しさに一喜一憂。それらの豊かな個性を最も味わい深く楽しめるのが海を渡って各国からやってくる輸入車です。




早朝会場に向かう道中、大磯ICを降りたあたりから見慣れない2台のポルシェと私のボクスターの3台が偶然連なり、到着したらEPC会員と分かりました。まさに車好きが集うクローズド・イベント感を抱き、取材ながらいつも以上にワクワク。カーボン・ニュートラルや自動運転に向かう今、何が正解かなんて個人次第という今、それらに出会うワクワクを今年も自分の元気の源にしていきたいと、この日、改めて思えたのでした。


BMW アルピナ XB7「買うなら、いまでしょ!」


ドライビングの真価を追求するBMW Mに対し、上質な運動性能と共にラグジュアリーを際立たせるアルピナ。そんなアルピナ最大の収納力を持つXB7は空間のしつらえ、ドライブ・フィールのどちらかに少しでも妥協があればこの世界観は成立しないだろう。と、私にとってはとりわけ大きなサイズのXB7を走らせて改めて思った。

最大7名が乗車可能なXB7は、収納可能な3列目シートにもアルピナがこだわるラヴァリナ・レザーを使用。また特筆したい動力については、アルピナのマイスターによる、大量生産では成し得ないハンドメイドの4.4リッター V8ツインターボ=多気筒大排気量エンジンの、強く優しく滑らかな加速とアルピナ仕立てのV8サウンドとの動的シナジーは唯一無二。

さらに、最新のテクノロジーも採用するコーナリングも、驚くほど姿勢を変えずによく曲る。今どき内燃機関にもまだこだわりたい、自動車愛好家さんを虜にする貴重で大きな存在。ALPINAはBMWにブランドを譲渡し2025年で生産を終えると発表しており、購入可能な(羨ましい!)方は後悔なきよう。



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