2024.05.22

CARS

「弾ける痛快さと実用性を両立したホットハッチの記念碑」 モータージャーナリストの高平高輝がルノー・メガーヌR.S.ウルティムほか5台の輸入車に試乗!

モータージャーナリストの高平高輝さんが5台の輸入車に試乗!

全ての画像を見る
モータージャーナリストの高平高輝さんがエンジン大試乗会で試乗した5台のガイ車がこれ! キャデラック・エスカレード、ケータハム・セブン340R、シボレー・コルベット、フェラーリ296GTS、ルノー・メガーヌR.S.ウルティムに乗った本音とは?


乗ってみなけりゃ分からない


「想像していたのとまったく違うんですねえ」とは一緒にエスカレードに乗ったEPCゲストの言葉である。それです。本当におっしゃる通り。日々、次々と新型車に乗っていると、慣れてしまうというか忘れがちになるけれど、私たちが求めているのは大小にかかわらず新鮮な驚きや発見なのだということに改めて思い至り、自らを省みた。スマホで検索しただけで知ったつもりになっている場合ではない。誰が何と言おうと、新しい発見や気づきは自ら経験しなければ本当に自分のものとはならない。「百聞は一見に如かず」というように「Drivingis Believing」なのである。そんな驚きに満ちているのが“ガイシャ”であり、なぜそういうことになっているのか、その奥に秘められている理由を知りたくなるとこれがまた楽しい。そのきっかけの一助になることが私たちの役割である、と改めて心に刻んだのである。




キャデラック・エスカレード「きわめて先進的」

逞しくタフでだけど、ドタバタゆさゆさするトラック派生SUV、などというイメージはとっくに過去のものだ。2020年末に国内導入された現行型(5世代目という)エスカレードはこれまで通りのフレーム構造を採りながら、四輪独立サスペンション(+エアサスペンション&電制ダンパー)を採用したことで、すっかり現代的なボディ・コントロールを備えている。これは7人乗りのスポーツだが、つい先日8人乗りの“プレミアム”グレードも追加された。巨体を前にするとどうしても身がすくむが、走ってみれば、大らかでフラットな乗り心地に加えて、狙ったラインを正確にたどれるハンドリングも併せ持つ。コルベットと同系統の6.2リッターV8は2.7トンあまりの車重に対しても不足なし、ATは何と10段!である。他にも車載用としては初のOLEDスクリーンを備えるなど、キャデラックに相応しく、きわめて先進的である。まさしく悠揚迫らぬ、ゆったりとした王者の風格。そのサイズを持て余さずに使える人にとっては唯一無二のラグジュアリーSUVである。




ケータハム・セブン340R「硬派で剥き出し」

クルマ好きならどうしても気になるのが、いわゆる“セブン”ファミリーである。その最新作がこれまでの270に代わる340で、SとRの2種類があり、よりハードコアでサーキット志向の硬派が340Rである。これまでの1.6リッター4気筒に代えて、172psと17.7kgmを生み出すフォード・デュラテック2リッター4気筒を搭載。Rはリア・スタビ付きスポーツ・サスやLSD、15インチのホイール、カーボンのダッシュボードなどを装備。時節柄パワートレインの調達には苦心しているらしいが、十分な数を確保しているという。340という数字は500kgの車重に170ps(正確には540kgと172ps)エンジンという、1t当たりの馬力を示すことは従来通り。相変わらず素手素足で岸壁にアタックするような硬派で剥き出しの手ごたえは、ほかの車では得られない。薄っぺらいバケット・シートにシート・ヒーターが備わっていることは嬉しい発見だった。こういうのを胸張って作り続けてくれているだけで、それをわざわざ選ぶエンスーがいるというだけで感激です。そんないっぽうでプロジェクトVなんて、すごいぞケータハム!

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement