2024.03.09

CARS

キャンプにも似合うレクサス 「NX」にアウトドア色を強めた新グレード「オーバートレイル」が登場

レクサスのCセグメンSUVである「NX」が一部改良を受けた。初代NXは2014年に「RX」の下に位置する当時としてはレクサスで最もコンパクトなSUVとして誕生。2代目となる現行型はデザインから走り、先進安全装備など全方位で大幅な進化を遂げ、「次世代LEXUS」の第1弾として2021年に投入された。ボディ・サイズは、初代の全長×全幅×全高=4630×1845×1645mmから2代目の現行型は4660×1865×1660〜1675mmと若干拡大している。

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ボディとシャシーを再チューニング

今回の一部改良では、ボディ剛性のさらなる強化や脚まわりのチューニングなどにより操縦安定性と乗り心地の向上の両立が図られた。また、エンジン・ノイズ低減やドライバビリティをより高めるなど、気持ちのいい走りを実現している。近年のレクサスは、年次改良といえるベースでアップデートを施すことで動的質感も磨き上げていて、人気のNXも抜かりなく改良されたことになる。



4WD専用モデル

走りの質感向上もさることながら、今回の一部改良における目玉は新たに加えた新シリーズで、4WD専用モデルの「OVERTRAIL」(オーバートレイル)だ。その名は2023年5月に披露された「レクサス・オーバートレイル・プロジェクト」でも使われていたもので、「GXアウトドア・コンセプト(JAPAN STYLE)」、「RXアウトドア・コンセプト」、「RZアウトドア・コンセプト」などが「フィールドスタイル・ジャパン 2023」やスーパー耐久富士24時間レース、「軽井沢モーター・ギャザリング」などに出展されていた。

なお、オーバートレイルの車名は、陸路や森林、原野などの未舗装路を意味する「Overland」と「Trail」の造語で、自然とのつながりを想起させたり、道を切り拓いたりするイメージが込められているそうだ。 

都市型SUVであるNXはアウトドアイメージが薄いように感じるが、オーバートレイルも単なるアウトドア仕様ではない。カーボンニュートラル社会をはじめ、「人と自然とモビリティの共生」の実現を目指し、年々多様化しているアウトドアライフスタイルに寄り添う「オーバートレイル・プロジェクト」の一環として開発された。



地上高を15mmアップ

とはいえ、そのモデル名にふさわしく、「Trail」モードの改良によりオフロードなどで発生しやすいタイヤの空転を自動制御し接地輪に駆動力を最適に配分することで走破性の向上が図られている。なお、この改良は、オーバートレイルを含めたNXの4WD全車に盛り込まれた。

脚まわりはオフロードに適したマットブラック仕上げの18インチ・オールテレイン・タイヤをはじめ、標準車よりも15mm高い地上高により、悪路走破性を向上。可変ダンパーを備える「AVS」(Adaptive Variable Suspension system)にも専用のチューニングが施された。また、Trailモードと連動し、悪路走行時に乗員、とくに頭の揺れを抑制し、オフロード走破時の安定性や快適性も引き上げられている。



マットブラックのスピンドル・グリル

エクステリアは専用のマットブラック仕上げのスピンドル・グリルをはじめ、ウィンドウ・フレームやドア・ハンドル、ドア・ミラー、ルーフレールをブラック系のアイテムでコーディネイトされ、NXらしい上質感を備えつつ、キリッとした引き締まった雰囲気が漂う。

インテリアで目を惹くのは、オーバートレイル専用の「モノリス」カラー。ブラックを基調に低彩度のモノリスが組み合わされた新しいコーディネイトに、ナチュラルカラーのオーナメントパネルを配置。ドア・パネルの「オーナメントパネル・ジオレイヤー」は大地や樹木のナチュラルカラーから抽出された濃淡コントラストによって、大胆さと繊細さを持ち合わせたデザイン、質感が表現されている。泥臭さとは無縁で、NXらしい上質感を備えながらアクセントが付加されているのがポイントだ。



新色を含め、7色を用意

そのほか、オーバートレイルを含めた全車に、インストルメントパネルセンター部ボックス内に充電用USB Type-Cを2つ追加。リア・アウトサイド・ハンドルへの照明追加、盗難と不正売買防止策としてフロントガラス下の助手席側にVINナンバー追加も用意された。

ボディ・カラーは新色でアースカラー系の「ムーンデザート」をはじめ、合計7色が設定されている。

新型レクサスUXの価格は485万~758万5000円。オーバートレイルの価格は、「NX450h+」が772万5000円、「NX350h」が687万6000円、「NX350」が650万6000円となっている。なお、「NX250」には設定されていない。



文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)

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