2024.04.03

CARS

BMWのクーペSUV、X2とiX2にポルトガルで試乗!「実にクルマ屋らしい良識のある仕事ぶり」by 渡辺敏史

BMW X2 M35i xDrive

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よりクーペライクなスタイルへと進化した2代目X2とBEV版のiX2に、モータージャーナリストの渡辺敏史がポルトガルで試乗した。

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車格感は完全にひと回りは大きい

奇数はユーティリティ系、偶数はスペシャリティ系と、すっきり並べられたBMWのSUVラインナップにおいて、X2はちょっと異端的な存在だった。それは多分に形状的な理由が大きかったとみえて、新しいX2はハッチバックからファストバック的なプロポーションへ一新、X4やX6といった上位モデルとの関連を強めたルックスとなっている。



そのぶんというわけではないのだろうが、新型X2は初代比で全長が約200mm長くなるなど、車格感は完全にひと回りは大きくなった。全高も1550mm超となるなど、都市部での使い勝手は後退。一方で車室空間はX1にほぼ準拠、荷室容量に至ってはX1より大きい560リッターを確保するなど、ただ単にデカくなったというだけではなく、実用面ではしっかり前進しているのが特徴だ。Cd値も内燃機モデルが0.27、BEVのiX2は0.25と、車格に見合わぬ優れた効率を実現している。

X2の触れておくべき特徴といえば、最新世代のBMW OS9を先駆けて投入したことだろう。アプリの追加やアップデートによる車内環境の進化を前提としたいわゆるソフトウェア・ディファインド的な概念を取り入れており、アンドロイドをベースとすることもあって、今後積極的に参入してくるサードパーティにも門戸が開かれたことになる。来年以降に導入予定のBEV専用アーキテクチャーを用いたノイエクラッセ・シリーズにもこのOSの発展型が搭載されることは必定ゆえ、先んじてBMWの未来を先取りしたような車中体験が待っているというわけだ。



X2のパワートレインのバリエーションは内燃機とBEVの2つとなる。うち、内燃機側はB48系2リッター4気筒ターボを搭載するガソリン・モデルで、20i(204ps/300Nm)とM35i(317ps/400Nm)の2グレード構成。共にトランスミッションは7段DCTを採用し、駆動方式は電子制御多板クラッチを用いて最大50%の後輪駆動配分を実現するxDrive、すなわちオンデマンド型四駆となる。

一方、BEVのiX2は1モーター前輪駆動の20と2モーター四輪駆動の30という2グレード構成。共に66.5kWhのバッテリーを床下に搭載し、欧州WLTPモードでの航続距離は20が478km、30が449kmだ。日本仕様にラインナップされる30は、総合アウトプットが272ps/494Nmと内燃機でいえば3リッターディーゼルにも匹敵。0-100km/h加速が5.6秒とM35iとほぼ遜色のない加速力を有している。




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