2024.04.24

CARS

ヤフオク7万円で買ったシトロエンのオーナー、エンジン編集部ウエダが、フランスの聖地で出会ったとびきりレアなクルマ、その1【シトロエン・エグザンティア(1996年型)長期リポート#36】

仏パリ郊外のシトロエン博物館、コンセルヴァトワール駐車場に集まったエグザンティア・アクティバをはじめとするシトロエンたちの中で、ひときわ目立っていたのがこのクルマだ!

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ベリー・シンプル!

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この赤いF16ターボのオーナーはYann Lecomte(ヤン・ルコント)さん。当日はパートナーと一緒にセクマでコンセルヴァトワールへやって来たが、かつては20年間エグザンティア・アクティバに乗っていたそうだ。



実は彼は、アクティバ・クラブの会計も担当しているという。おそらく僕がクラブ代表のThomas Beligne(トマ・ベリニエ)さんにコンタクトを取って、日本からやって来たことを知っていたのだろう。気を遣って英語で、クルマについて簡単に説明をしてくれた。

逆アリゲーター式のボンネットも開け、車体の構造も見せてくれる。ロータス・エリーゼと同じように、フロントにはラジエーターとバッテリーが配置されていた。ただしエリーゼとは異なり、燃料タンクも前側にあるため、中央に給油口が備わっている。

それでもホイールハウスとバルクヘッドの隙間には意外とスペースがあって、思ったよりもずっと荷物が載せられそうだ。車体のカバーとおぼしきものや、彼の衣類が収まっているのが見える。ステアリング・シャフトやサスペンション・アームへのアクセスも簡単で、整備性もなかなか悪くなさそうである。


ルコントさんはサーキット走行を楽しみたいと考え、さらなる軽さを求めてエグザンティア・アクティバからセクマに乗り換えたのだそうだ。なにせ彼のF16ターボの車両重量は、F16よりも重くなっているとはいえ670kgしかない。最高速は240km/hに達し、0-100km/h加速は4.8秒というパフォーマンスの持ち主である。「ベリー・シンプル! ノー・エレクトリック・アシスタント(笑)」と、丁寧にセクマについて教えてくれる。

そんな彼と、それを優しく見守るパートナーの笑顔は、なんとも心温まるものだった。それにしても、アクティバからセクマへの乗り換えとは。世界中を探しても、こんなレアなモデル同士でクルマの入れ替えをするような人は、まずいないだろう。

さて、ルコントさんにセクマを見せてもらった後、僕は歴代のエグザンティアの中でも、最もパワフルで、最も凝ったメカニズムを持つ貴重な1台にも遭遇することができた。そこで次回はこの、いわば“最強のエグザンティア”の同乗試乗の模様をお届けする。

文と写真=上田純一郎(ENGINE編集部)

■CITROEN XANTIA V-SX シトロエン・エグザンティアV-SX
購入価格 7万円(板金を含む2023年3月時点までの支払い総額は234万6996円)
導入時期 2021年6月
走行距離 17万4088km(購入時15万8970km)

(ENGINE WEBオリジナル)

◆エンジン編集部ウエダのシトロエン・エグザンティア(1996年型)長期リポート連載一覧はコチラ
ヤフオク7万円25年オチのシトロエンの長期リポート連載!

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