2024.06.10

CARS

これなら家族のファーストカーとして不都合なし! 2代目でよりスタイリッシュになったBMWのSUVクーペ、X2に試乗 実用性もスポーティさも兼ね備えたBMWらしい一台

BMW X2 xドライブ20iMスポーツの実力はいかに?

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前輪駆動プラットフォームにクーペルックのエクステリアを組み合わせた、BMWのコンパクトSUV、X2が2代目に進化して日本にやってきた。同じカタチをしたEVもあるが、今回はガソリンの入門モデルを連れ出した。モータージャーナリストの高平高輝がリポートする。

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意外なほど実用的

昨秋のジャパン・モビリティ・ショーで初めてお披露目された2代目X2は(輸入車は欠席したブランドが多いなか、ワールドプレミアだった)、他の最新BMW同様、同じボディでガソリンおよびディーゼルの内燃エンジン・モデルとBEV(電気自動車)をともにラインナップしている。ただし今のところ日本仕様は2.0リッター4気筒ガソリン・ターボ仕様が出力違いで2種(xドライブ20iMスポーツ/M35ixドライブ)、そしてBEVのiX2xドライブ30Mスポーツの計3車種に留まるが、ディーゼル・モデルも後に控えているという。その中からxドライブ20iMスポーツを紹介する。



フロントに横置きされるエンジンはお馴染みのB48系で、xドライブ20iMスポーツは204ps/5000rpmと300Nm/1450~4500rpmを生み出す(M35iは317psと400Nm)。どちらも7段DCT(デュアルクラッチ式自動MT)との組み合わせで、電子制御油圧クラッチで駆動力を前後に配分する(最大でリア50%)xドライブである。

カーブドディスプレイとフローティング・タイプのセンターコンソールが目立つインテリアはすでに発売されているX1と基本的に同じ、コンソールからiドライブ・コントローラーがなくなった代わりに、このX2では車載オペレーティングシステムのBMW OS9.0が初めて実装されており、タッチスクリーンとボイスコントロールで各種機能を操作するようになった。それでも小さなシフトセレクターやハザードスイッチなど主要なコントロール類はセンターコンソール前端にまとめて配置されている。ブリッジのようなコンソールのおかげもあって前席まわりはルーミーで広々としている。実際に、先代モデルよりもボディは全体的に大型化されており、全長は約20cmも伸びている。X1よりも車高が若干低いことを除けば外寸はほぼ同じ、全幅は若干増えたとはいえ1845mmに留まっているから日本の道でも持て余すことはないはずだ。



クーペに寄せたSUVはどうしても後席の居住性や荷室容量で我慢を強いられるものが多いが、新型X2はサイズ拡大のおかげで予想以上に実用的であることが特長と言える。とりわけ比較的アップライトに座るリアシートはフロアが深く、足先もフロントシートの下に入るし、身長178cmの筆者が座ってもヘッドルームも問題ない。BEVのiX2の場合はバッテリーを搭載するためにこのフロア部分が高くなるはずだが、ガソリンモデルはリラックスした自然な姿勢で座ることができる。



さらにラゲージスペースも容量は560リッター(最大1470リッター)とX1より大きいほどで、フロアボードの位置はやや高いが(3分割可倒式のリアシートバックレストとフラットにつなげるため)、代わりにかなりの大きさのアンダーフロアボックスも備わり、ちょっと意外なほど実用的である。これなら家族のファーストカーとしてもまったく不都合なく使えるはずだ。ちなみに2690mmというホイールベースはX1や新型ミニ・カントリーマンと同じ、基本コンポーネンツを共用しながら、それぞれのキャラクターを作り出しているというわけだ。

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