2024.06.12

CARS

現代版のZ8か!? BMWがコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステに2シーター・オープンのコンセプト・モデルを出展

BMWはイタリアのコモ湖で開催されるクラシックカーの祭典「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」で2シーター・オープンの「BMWコンセプト・スカイトップ」を初披露した。

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503とZ8からインスピレーション

コンセプト・スカイトップは、1955年にデビューを飾った2ドア・クーペ&カブリオレの「BMW503」、そして、西暦2000年を記念して誕生し、「ボンドカー」として映画『007』の劇中に登場した「BMW Z8」からインスピレーションを得たという。



最新のデザイン言語も取り入れる

エクステリアは、流麗なフォルムに加えて、現行7シリーズなどと同じように、目を細めたような細長のヘッドライトと、それに呼応する細くて横長のテールランプも目を惹く。サイドでは、ボディ後半のトンネルバックのような造形も印象的だ。

ボディは張りのある筋肉質な表現になっていて、複数の明確なラインによって形づくられている。ディテールでは、ドア・ショルダーに控えめに組み込まれたウィングレットが特徴的で、従来のドア・ハンドルの役割も担う。足元では、ラメが施された精巧な軽合金製ホイールが個性をもたらしている。



BMWのアイコンが随所に見られる

大きく張り出したボンネット、BMWのアイコンであるシャーク・ノーズ・デザインのイルミネーテッド・キドニー・グリルなども確認できる。斜め横から眺めた顔つきは、このノーズと薄くて細長いヘッドライトも相まって、まさに鮫のような雰囲気が漂う。なお、ヘッドライトは専用設計で、削り出しのアルミニウム製キャリアに配置されたLEDユニットなどの最新技術とデザインが盛り込まれている。

いまやコレクターズアイテムと化しているBMW Z8からの影響は、ボンネットからキャビンに伸びるスプライン(溝)だという。ボンネットからインテリア、テールゲートのアルミニウム・トリムまで伸ばされていて、ダイナミックな走りを予感させる。



精巧なグラデーション

また、2シーターのキャビン後方には、レザー仕上げのロールオーバー・バーが配置され、Bピラーのサイド・フィンと開閉式のリア・ウィンドウが組み合わされた。こちらもレザー仕上げになる2つのルーフ・パーツは取り外し可能で、ラゲッジの専用コンパートメントに収納することができる。

また、カラーはインテリアからエクステリアまで途切れることなくデザインされていて、ルーフの赤褐色は、グラデーションを駆使することで、落ち着いたシルバーとクロームのボディ・カラーとコーディネイトされている。この精巧なグラデーションは、BMWグループのディンゴルフィング工場の経験豊かな塗装職人の手によるものだという。



BMWの伝統的な鞍細工を施す

インテリアは、質感の高さとゆとりのある設計が美点で、コックピットにはクリスタルが配され、クオリティアップに寄与。インテリアの表面は、BMWの伝統的な鞍細工が施されていて、ディンゴルフィング工場の伝統的な馬具工場で製作されたという。

また、インテリアのレザー・シートにはブローギング・スタイルのアクセントが施された。ルーフカラーと同様に、表皮は赤褐色基調で、内装に統一感をもたらしている。

BMW Z8とは、エンジン・バリエーションにも共通点があり、Z8と同様に、最もパワフルなV8エンジンを搭載することで、オーナーに贅沢なツーリングをもたらすという。

電気自動車ではなく、V8エンジン搭載車というのは意外だが、BMWコンセプト・スカイトップは現代版のZ8として市販化されるのか気になるところだ。



文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)

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