2024.07.18

CARS

打倒シエンタなるか!? 新デザイン、新ハイブリッドで生まれ変わった新型フリードが販売開始

Bセグメント・サイズの小型ミニバン、「ホンダ・フリード」の先代モデルは、ライバルである「トヨタ・シエンタ」に販売面で優位に立っていた。2022年通年では登録車販売台数で6位に入り、ホンダの登録車で最も売れた。2023年に入ると、2022年8月にフルモデルチェンジを行ったシエンタに逆転されたものの、対トヨタという構図では後塵を拝するライバル対決では貴重な存在だった。

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エアーとクロススターの2タイプ

今回フルモデルチェンジを受けて3代目に移行した新型フリード。前作がヒットしたにもかかわらず、エクステリアは大きく変わった。ボディ・タイプは、「フリード・エアー」(AIR)と「フリード・クロスター」(CROSSTAR)の2タイプで、前者は上質で洗練されたシンプルなデザインが目を惹く。クロススターは、フェンダーのガーニッシュ、専用の前後バンパーなどによりアウトドア色を強め、力強く遊び心あるデザインになっている。



取り回しの良さは健在

プラットフォームは先代から流用。取り回しの良さは健在で、5ナンバー・サイズを踏襲し、(クロスターの全幅は1720mm)、2モーター・ハイブリッドの「e:HEV(イーエイチイ―ブイ)」搭載による全長の拡大を45mmに留めることで、最小回転半径を5.2mと先代と同値に抑えている。

インテリアは、水平基調でノイズレスなダッシュボードを採用し、すっきりとした前方視界を達成。メーターをインパネの高い位置に置いてステアリングの上から望むスタイルから、ステアリングの内側に収まるインホイール・メーターに変更。また、ベルトラインを水平基調にすることで、前方と側面の視界に連続性を持たせている。サード・シートはリアクォーター・ウインドウを四角い形状に変更。これらにより先代よりも窓の面積が拡大される1列目から3列目まで視界の良いキャビンになっている。



車幅がつかみやすいデザイン

また、狭い場所での取り回しをさらにしやすくするため、フロント・ピラーの付け根を前輪の中心に配置することで、タイヤの位置がイメージしやすい、車幅がつかみやすいデザインを採用。また、フロント・ピラーの2分割式から1本にまとめ、ドア・ミラーの位置を変更することで、斜め前方の視界を向上させて歩行者を認識しやすくした。

1列目のシート形状の工夫によりウォークスルーや2列目の乗降性を改善。さらに、サード・シートの跳ね上げ時の高さを抑えるなど、細かな改良で使い勝手を高めた。



2モーター・ハイブリッドの「e:HEV」を採用

パワートレインは、ハイブリッド・モデルにホンダ独自の2モーター式をフリードに初搭載。先代のハイブリッドに対して、エンジンの燃焼が高速化され、フリクションを低減することで最大熱効率を40%以上に引き上げ、走りと燃費をより高い次元で両立。また、モーターならではの低速域からの力強い走りを提供しつつ、乗員も安心できるスムーズさを提供する。販売面ではシエンタに逆転を許している状況だけに、この「e:HEV」が再逆転のカギを握ることになりそうだ。

また、1.5リッター直4DOHC i-VTECを搭載したガソリン・モデルも先代同様に用意されている。静粛性に優れたポート噴射を採用。CVTはフリクションの低減により伝達効率を向上させるとともに、ローレシオ設定により多人数乗車時にもスムーズな加速を実現している。



シエンタにはないガソリンン4WDを設定

駆動方式は、ホンダ独自の「リアルタイムAWD」を、ハイブリッドとガソリンの両モデルに設定。シエンタの4WDは、ハイブリッド・モデルのみで、ガソリン・エンジン車に設定がないので、ここはフリードの強みのひとつと言える。

先進安全装備も充実していて、「Honda SENSING」(ホンダ・センシング)を全グレードに標準装備。フロント・ワイドビューカメラと前後8つのソナー・センサーを用いたシステムが採用され、安心、安全が追求されている。

価格は、ハイブリッド車が285万7800〜343万7500円。ガソリン車が250万8000〜308万7700円となっている。



文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)

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