2024.08.12

CARS

ヤフオク7万円のシトロエン・オーナー、エンジン編集部ウエダの夏の惨劇!? 折れたシフトのロッドは復活するも、今度は心が折れそうな事件が!【シトロエン・エグザンティア(1996年型)長期リポート#45】

長野県まで遠征中のリポート車。後ろにいるのは特集「ちょっと古いクルマ探検隊」取材で出会った2代目ランチア・イプシロン。

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ヤフー・オークションで7万円のシトロエン・エグザンティアを手に入れ、10カ月と200万円かけて修復してから走り出したエンジン編集部員ウエダの自腹散財リポート。今回は海外からの個人輸入で手に入れたシフトノブの交換作業中に起こった悲劇のその後と、さらに続く惨劇についてリポートする。

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またしても緑の液体が……

シフトノブの中の金属のロッド先端が折れてしまったエグザンティア。幸いPからDなどへのポジションの操作はなんとかなるので、とりあえず移動はできるものの、このまま放って置くわけにはいかない。



このロッド破損の経験者は多いようで、色々と情報も収集できた。もともと構造的に脆弱な上に、シフトノブを外すときの回転方向を間違えると、簡単に折れてしまうらしい。僕の場合は経年劣化していたところに、最終的に自分でとどめを刺してしまったのかもしれない……。

また時期を同じくして、ハイドローリック・シトロエンの要ともいえる緑色の液体・LHMがふたたび減っていることも分かった。これは部品取りのXMを見せてもらった横浜市港北区のひがし自動車で発覚。エグザンティアのシフト・ロッドがどう固定されているかを確認しようと下まわりを覗いたら、フロントのLHMホースのクランプ周囲が濡れており、日差しを反射したのか、一瞬光ったのである。取り急ぎ綺麗にウエスで拭き取っておいたが、それ以上の漏れはなかった。

しかし数日後、いつぞやキャリアカーのお世話になった時のように、LHM不足による「STOP」の警告灯が点いた! 急きょ近くのフィットネス・ジムの駐車場に退避し、ボンネットを開ける。センター・コンソールのレバーを操作して車高を一番上まで上げ、エンジン・ルーム内のLHMタンクのフロートを見ると、下限のレッドラインよりずっと下にいた。



少々焦りながら、トランクに入れておいた予備のLHMを補充すると、すぐにフロートは上がってきた。下まわりを覗いても、どこからもLHMはこぼれ落ちてこない。



とはいえ掃除しておいたはずのLHMホースのクランプは、ふたたび湿っていた。指でホースに触れると、ぬるりと嫌な感触も伝わってくる。このジョイントは購入時からそのままで、三つ叉の部分もクランプもシトロエン純正部品でなく汎用品だ。長時間駐めている自宅駐車場の床も調べてみると、わずかにだがLHMの跡があった。どうやらここも、放っては置けないようだ。



シフトロッドとLHM滲みの修復に加えて、このタイミングでエンジン・オイルなど油脂類の交換を含めた、1年点検も実施することにした。2022年6月にオイルを代えてから、すでに約1万5000kmも走ってしまっている。主治医のカークラフトへ「もし気がついたことがあったら、同時にできることはやって欲しい」と伝え、入庫したのはシフトロッドが折れてからちょうど1カ月後。2023年6月上旬のことだった。

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