2024.10.24

CARS

「ガソリン代のためにバイトしていた時代を思い出す」by 山崎元裕 12位はこの国産スポーツカー 自動車評論家44人が選んだ「2024年 身銭買いしたいクルマのランキング!」

12位はこの回春剤的な国産スポーツモデル!

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雑誌『エンジン』の大人気名物企画、「エンジン・ホット100ニューカー・ランキングス」。「いい・悪い」ではなく、「身銭を切ってでも欲しいかどうか」、「そのクルマにどれだけ大きな愛情を注げるか」に加えて、今年はオリンピックイヤーにちなんで「時代のトップランナー」も選考テーマとした。44名のホット100選考委員のジャーナリストと編集部員、そして今年もEPC(エンジン・プレミアム・クラブ)会員が加わって、2024年の今だからこそ買いたいと考える20台にポイントをつけて投票し、新車で買える注目の100台を選んだ。まずは2024年版のホット100に選ばれた上位20台をカウントダウン形式で発表する。12位にランクインしたのはこのクルマだ!

第12位! トヨタGRヤリス 144pt

昨年の16位から12位までアップしたGRヤリス。その理由は2ペダル・バージョンの追加だけではなくさらなる細かな改良にあると、多くの選考委員が口を揃える。



市販車に設定されないボディ・パーツは一切装着不可。エンジンも吸排気系は変更不可。グループAカテゴリーが全盛の時代、WRCやツーリングカー選手権は改造範囲が狭い量産車ベースのクルマで速さを競っていた。グループNともなれば足まわりと安全装備以外はほぼ市販状態。結果、世界の自動車メーカーは次々スペシャル・モデルを開発。ランチア・デルタ・インテグラーレ、ランエボ、インプレッサ、BMW M3、そしてR32GT-R。勝つために送り出されたクルマ達は本当に魅力的で、スポーツモデル・ファンはもちろん、底辺のモータースポーツも支えてくれた。そんな時代が戻って来たようなクルマがGRヤリス。



2023年は13位としたGRヤリスを今回2位に選んだ理由は、今年登場した進化モデルの内容を見てのこと。「改良モデルはネガを潰す一方で本来のコンセプトが薄まることが多いが、進化型の走りは純度が高まって濃厚」(山本シンヤ)とあるように、GRヤリスの進化には一切のブレが無い。それどころかグループAやグループNの戦国時代でも、ここまでの進化を遂げたクルマは存在しなかった。しかも、その内容がパワーアップなど単純な速さだけではなく、ドライバー・ファーストな操作性や耐久性アップ、そしてラリーや耐久レースでは重要な修復性能も進化させているところが凄い!



しかも「350万円で買える競技ベース車はまさにバーゲン」(新井一樹)というコメントにあるように、86やBRZ、ロードスターといったFRスポーツカーと同等の価格帯でスペシャルな4WDターボを手に入れることができるのだ。昔から競技ベース車やホモロゲーション・モデルはいろいろ販売されていたが、レギュレーションの範囲内で改造できる部分に対してはノータッチ。魅力的なスペシャル・モデルであることに間違いはなかったが、実際に走れるようにするためにはそれなりの手間もコストも掛かったものだった。

しかし、GRヤリスは違う。「思い切り振り回す楽しさを思い出させてくれる」(日下部保雄)、「ガソリン代のためにバイトしていた時代を思い出す」(山崎元裕)、「市街地を含めて楽しい」(小川フミオ)というコメント通り、GRヤリスは素のままでもユーザーを満足させるだけの完成度があり、さらに大きな改造を受け止めるだけの強靭さも持ち合わせている。トヨタ、そして開発陣に感謝!


トヨタGRヤリス
大幅改良と共に2ペダル版も追加されたGRヤリス。全長×全幅×全高=3995×1805×1455mm。ホイールベース=2560mm。車両重量は1300kg。水冷直列3気筒ターボ・ユニットは最高出力304ps、最大トルク400Nmを発揮し、6段MTまたは8段ATを介して4輪を駆動する。車両価格=349万円(RZ・8AT)

文=大井貴之 写真=望月浩彦

トヨタGRヤリスには13人のジャーナリストが投票した!
144pt/大井19pt+小川17pt+山本17pt+藤野16pt+塩澤15pt+国沢14pt+佐藤11pt+日下部10pt+武田10pt+河村5pt+山崎5pt+新井1pt+竹岡1pt+EPC3pt

GRヤリスに投票した上位5名のジャーナリストの「マイホット20」はこちらでチェック!
◆これがクルマ好きのリアルか! モータージャーナリスト、大井貴之の「いま身銭を切ってでも欲しいクルマ20台」のランキング 1位はなんと日本のあのクルマ
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(ENGINE2024年9・10月号)

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