2024.12.13

CARS

240万円で手にいれた夢のカーライフ エンジン編集部アライのオープンカー、5.3リッターV12エンジンのジャガーXJSコンバーチブルは普段使いできたのか?

ジャガーを2台持ちするエンジン編集部アライの愛車との4年間とは?

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2020年11月、1992年型ジャガーXJSコンバーチブルを購入、初めてオープンカー持ちとなったエンジン編集部アライ。オープンカーとの4年の日々はどうだったのか?

12気筒なんて買って大丈夫なのか?

2020年11月、インターネットで見つけたガンメタの1992年型ジャガーXJSコンバーチブルは、あまりにも美しかった。とりあえず、見学だけでもさせてもらおうとオープンカーの専門店「バランス」に電話した。アポイントを取り付けたあとから考えたのは、ジャガーの12気筒なんて買って大丈夫なのか? ということだった。ジャガーの2座オープンはきっと、イギリス趣味の病膏肓に入った人たちが、天気のいい週末に乗るもので、心にも財布にも余裕がないと楽しめないのではないか? 店を訪問する日が近づくにつれ、期待とともに不安も広がったのである。



店で見たジャガーXJSコンバーチブルは新車のように輝いていて、独特のオーラを放っていた。なんて綺麗なクルマなんだろう! 訪問前に感じた不安はどこへやら、心の中で「いますぐ捺印!」と叫んだ。購入価格240万円である。

2019年11月に1987年型ジャガーXJ6を購入していたので、ジャガー2台持ちとなった。さらに当時は本誌長期リポート車として1992年型メルセデス・ベンツ300TEを担当していたので、自宅マンションの駐車場にはちょっと古いクルマ3台が収まることになった。

5.3リッターV12エンジンはとてもスムーズ。豊かなトルクに任せてゆったりとクルーズするのが気持ちいい。高速道路の追い越しも3000rpmぐらい回せば十分だ。

このなかで最も信頼性の高いのはメルセデス・ベンツ300TEだろう。5.3リッター12気筒エンジンのXJSコンバーチブルは、きっとセンシティブなクルマに違いない。真夏は乗れないだろうし、遠出もできないかもしれない。テレビで新型コロナ・ウイルスのニュースを見ながら、XJSコンバーチブルはハレの日専用と決めた。

しかし、XJSコンバーチブルは乗るたびに私が感じていた不安を小さくしていった。12気筒エンジンはぐずることなく一発でかかり、アイドリングは安定している。これが完全バランスというものかと感心するほどだ。5.3リッターV12は最高出力280ps/5500rpm、最大トルク415Nm/2800rpmを発生する。ATは3段で、どこまでもシューッと引っ張っていく感じがいい。車重は1840kg。ゆったりとしたクルージングが気持ちいい。エアコンの効きも抜群で助手席の妻が「寒いから止めて」と言うほどだ。

ウッドパネル、グレーのレザーシートなどにヒビ割れなどなく、とてもコンディションのいい内装。前オーナーが大切に使っていたようだ。

12気筒エンジンの英国製2座オープンをしれっと普段使いするってカッコイイかもしれない。XJSコンバーチブルとの日々を重ねるにつれ、自分のなかでハレ専用のクルマではなくなっていった。

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