2024.12.13

CARS

買いやすく使いやすい中古のオープンカーはどれだ? エンジン中古車探検隊が見つけてきたお値頃の4座オープンカー!

約7年前、本誌2018年2月号でもエンジン中古車探検隊が訪れた、横浜都筑区にあるバランスのショールーム。当時は店の向かって右半分にはジャガーやデイムラーが、残りの左半分にはオープンカーたちが並んでいたが、今回は店内および店外のすべてがオープンカーで、しかも4座のカブリオレばかりだった。

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ウエダ ではその逆に、プジョーの306カブリオレは開放感抜群ではないでしょうか。かなり淘汰されて数が減りましたけど、こちらの個体はしっかりしてますね。

ワタナベ ほんとだ。半自動の幌の開閉システムもきっちり作動してるし、この年代のラテン系の鬼門である樹脂ものも疲れが少ないね。




↑306カブリオレの内装写真はこちら

■プジョー306カブリオレ

2002年型。サンダンス・イエロー/ウラガン・グレー。右ハンドル。4段AT。検2025年6月。走行7.6万km。126.5万円。
306カブリオレのような末尾が“6”の世代まではプジョーとピニンファリーナとの関係は深く、406クーペとともにリアのホイールアーチ前方にエンブレムが。306シリーズは直線基調のシャープなスタイルで登場するも、歳月を重ねて後に曲線を用いたややふくよかなラインに。カブリオレが追加されたのは中期モデルから。現行プジョーにオープン・モデルは存在しない。


アライ いやー、これだけパリッとしてる306はなかなかないでしょう。それだけでもめっけ物かも。

ウエダ ピラーの細さとか、車体骨格的にも開放感が抜群ですね。

ワタナベ それが旧いオープンカーを選ぶ理由にもなり得るよね。全体に華奢で視界もやたらといいから、飛ばす気にならない。クルマの側がほんわかした走りに導いてくれる。

アライ 4シーター系は特に開口部が大きいから剛性も緩いですしね。

ウエダ そういう意味ではこれも適齢期かもですね。初代ニュー・ミニのコンバーチブル。

ワタナベ 走ってのミニらしさという点では、初代を推す人は意外と多いんだよね。これも開閉は複雑なシステムだけどきちんと作動してる。



アライ やっぱりフル4シーターのオープンカーって、芸風的に丁寧に扱われた個体が多いんですかね?

ワタナベ 聞いてみると、そうでもないらしいよ。傾斜地でも気にせずにバンバン開閉してれば屋根の骨格も歪むし、保管状況でのウェザーストリップの劣化具合の違いとか、幌屋根に変なケミカル使ってたりしてないかとか、個体ごとにチェックすべき項目にはノウハウがあるみたいだね。

ウエダ 一方で、フル4シーターのオープンカーって新車での設定も減っていますから、物件の確保も大変なんだそうです。

アライ 確かにそうだね。ハイブランド系はさておき、メルセデスもCとEのカブリオレをCLEに一本化したりしてるし、Cセグメントをみれば殆どモノがないし、安定供給されているのはニュー・ミニくらいか。

ワタナベ あちらのBMW2シリーズ・カブリオレも、F23型の後継モデルの登場予定はないみたいだし。このくらいのサイズ感がトランクもそこそこ使えるし、いざとなれば後ろに人も乗れなくはないし、生活の中で使うにはジャストサイズなんだけどなあ。




↑220iカブリオレの内装写真はこちら

■BMW220iカブリオレ・スポーツ

2016年型。グレイシャー・シルバー/コーラル・レッド。右ハンドル。8段AT。1オーナー。走行0.8万km。176万円(売約済み)。
初代BMW1シリーズの途中から加わったカブリオレは、その後2シリーズに名前を変えて継
続し、2015年~2021年まで導入された。取材車両はこの2リッターターボ直4搭載の220i。現行モデルでは2ドアのクーペ(後輪駆動ベース)、4ドア・クーペのグランクーペ(前輪駆動ベース)はそれぞれラインナップされているものの、クーペ・ベースのカブリオレは登場していない。


ウエダ こちらのお店はまさにそういう、日常の生活でオープンカーを使ってみたいというような人に向けて、買いやすくて使いやすいフル4シーターのオープンカーをという主旨で品揃えされているそうです。

ワタナベ 日常と非日常を屋根一枚で使い分ける、そういう選択肢が豊富にあるという贅沢を、我々ももう一度認識しないとね。



素材も折り畳み方も、千差万別





写真は上から306カブリオレ、C70、2シリーズ・カブリオレ、初代ミニ・コンバーチブルの幌やトップを閉じた状態。いずれも開閉は基本電動式だが、手順や畳み方はブランドによってずいぶん異なる。306やC70、2シリーズはいずれも幌やトップ全体がリアのリッド内にきれいに収まるが、C70は細かな分割と凝ったシステムを持ち、Aピラーがもっとも短く開放感が強い。ミニは折り畳んでも幌まわりがむき出しで、ロールバーも大きく出っ張る。ただしミニは代を重ねる毎に進化し、後にロールバーはポップアップ式へ。幌の一部のみスライドするサンルーフ・モードも備わるように。


話す人=渡辺敏史(まとめも)+新井一樹(ENGINE編集部)+上田純一郎(ENGINE編集部) 写真=阿部昌也

(ENGINE2025年1月号)

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