ヤフオク7万円のシトロエン、点検のし過ぎもご用心　シトロエン・エグザンティア（1996年型）長期リポート#65

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第38回のリポートでも登場した首都高速道路・平和島パーキングエリア（下り）にて撮影。車体を上から見ると分かるのだが、樽のように前後が絞られているエグザンティアは、慣れないところだとかなり意識しない限り真っ直ぐに駐車するのはなかなか難しい。

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あっちもこっちも……

ところで冷却水タンクの黒い蓋のすぐ上にはもう1つ、青い蓋もある。こちらはウインドウ・ウォッシャー・タンクの蓋で、薄っぺらく、なんとも安っぽい造りだ。タンク上部の円柱状の注ぎ口に引っかける構造になっており、プジョーやシトロエンのエンジン・フードを開けるとよく見かけるもの。蓋にはウォッシャーの吹き出す様子と、プジョーの獅子とシトロエンのダブル・シェブロン、そして古のタルボのTマークが凸型に成型されていた。

なんでこっちまでそんなに細かく見ることになったのか、といえば、冷却水タンクの蓋が壊れた時に、ついでにウォッシャー液も点検するか、と蓋の取っ手を何の気なしに引っ張ったら、「ぶちっ」という嫌な音ととも、取っ手部分だけが指先に残ったからである……。

蓋自体の固定はちゃんとできており、問題は開けにくいことだけなのだが、結局僕は再度カークラフトに電話し、冷却水タンクの蓋に加え、ウォッシャー・タンクの蓋も発注。後日取材のついでに引き取ってきたこの2つの蓋は、すぐに自分で交換した。エンジン・ルーム内は黒々した真新しいLHMのホースに続いて、これらの蓋のロゴや文字がくっきりしたせいか、全体の印象はぐっと引き締まった、ように見える。うれしいけど、気分的には正直、やれやれな感じである。部品代などは以下の通りだ。

ラジエーター・タンク蓋（純正新品＋ゴム・シール再生済み中古品の計2点）　4840円
ウインドウ・ウォッシャー・タンク蓋　220円

合計　5060円
※部品価格などはすべて2024年3月時点のもの

3つ目の破損品

しかも続くときは続くもので、この春は、リア・トランクのトノカバー内に収納されている、引き出し式のブラインドの取っ手まで千切れかけてしまった。

ここも見るからに安価なゴム素材なので、長年使っていれば経年劣化で損傷するのは致し方ない。

冷却水タンクとウインドウ・ウォッシャー・タンクの蓋は、いずれもちゃんと閉まらないと色々問題になるところだけど、ブラインドの取っ手は、幸いそっと引っ張るようにすれば、実用上はとりあえず問題なかった。ブラインド自体も僕は時々しか使っていなかったので、そのまま様子を見ることにした。

パーツ・リストを確認したところ、トノカバーまるごとでしか部品番号がなさそうなので、おそらく交換ともなれば、かなり高くつくのは間違いないし、大きなものなので輸送費も大変そうだ。でもこの取っ手はトルクスのねじで止まっているだけなので、ゆるめて外し適切なゴム・ベルトでも代わりに付けておけば、たぶん何の問題もないだろう。

さて、経年劣化したささいな部品の話ばかりになってしまったが、次回は大規模修復から走り出してちょうど2年が経過したので、初年度と比較しつつ2年度の総括と、リポート車で向かった春のクルマの催しについて報告する。

■CITROEN XANTIA V-SX
シトロエン・エグザンティアV-SX
購入価格　7万円（板金を含む2024年5月時点までの支払い総額は309万6773円）
導入時期　2021年6月
走行距離　18万5002km（購入時15万8970km）

文と写真＝上田純一郎（ENGINE編集部）

◆エンジン編集部ウエダのシトロエン・エグザンティア（1996年型）長期リポート連載一覧はコチラ
ヤフオク7万円25年オチのシトロエンの長期リポート連載！

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