2025.04.05

CARS

驚異のアジャスト力 フェルスタッペン選手との差はたったの0.1秒で、レッドブル角田裕毅選手の評価は爆上がり

4月4日に開幕した2025年のF1日本GPで、今回からトップチームのレッドブル・レーシングへと移籍した角田裕毅選手がフリープラクティス1回目(FP1)で、同じチームで戦う2024年のF1ワールド・チャンピオンのマックス・フェルスタッペン選手に対して、0.1秒落ちという好タイム記録した。

トップチームに電撃移籍

2025年のF1第2戦中国GPまでレーシングブルズで走っていた角田裕毅選手が、鈴鹿サーキットで行われる第3戦日本GPから、同じホンダのパワーユニットを積むレッドブルで走ることになった。レーシングブルズから今季レッドブルに「昇格」したリアム・ローソン選手の低迷により、電撃移籍が実現したのだ。



勝てるマシン

角田のチームメイトは昨年まで4年連続でドライバーズ・チャンピオンになっているマックス・フェルスタッペン選手であり、ドライブするレッドブルRB21はチャンピオン・マシンの後継車である。今季はマクラーレンに押され気味だが、レッドブルがトップチームであることに変わりない。ホンダの強力なパワーユニットを積むRB21は、間違いなく「勝てる」マシンだ。

角田選手のレッドブルへの移籍が発表されたのは3月27日のこと。日本GPを迎える間にドライビング・シミュレーターでRB21の感触を確かめ、実車を走らせる経験は皆無な状況で、4月4日、日本GPのFP1を迎えた。



歴代のチームメイトは大苦戦

レッドブルRB21はピーキーで扱いづらいらしいことは、フェルスタッペン選手の歴代チームメイトが証明していた。ドライバーとしてのピークを過ぎていたとはいえ、昨年までのチームメイトだったセルジオ・ペレス選手はいつも、フェルスタッペン選手のはるか後方を走っていた。2024年は年間9勝したフェルスタッペンに対し、ペレスはゼロ勝。2位を2回記録したものの、ドライバーズランキングは8位だった。

2022年にF1直下のF2で年間3位になり、2023年には日本にやってきてスーパーフォーミュラで3勝を挙げ、年間2位になったローソン選手でさえレッドブルのマシンには手を焼き、開幕戦は予選18番手、決勝はリタイア、第2戦は予選20番手(つまり最後尾)、決勝はポイント圏外の12位だった(フェルスタッペン選手はそれぞれ、第1戦の予選が3番手、決勝が2位、第2戦は4番手で4位)。



RB21のポテンシャルを十分に引き出す

果たして角田選手はチームメイト殺しのレッドブルを満足に操れるのだろうか。ペレス選手やローソン選手の二の舞になりはしないだろうか──。というのが、世界中のメディアやファンの関心事だっただろう。注目のFP1で角田選手は、全長5.807kmの鈴鹿サーキットを1分29秒172で周回し、6番手につけた。5番手だったフェルスタッペンの背後にぴったりつけ、差はわずかに0.107秒である。

初陣としては堂々の走りで、これをもって角田選手の評価は爆上がりだろう。シミュレーターで疑似体験しているとはいえ、初めて実車に乗ってこのタイム、フェルスタッペン選手との相対差である。セッション後、角田選手は「マシンの感触はシミュレーターで感じたものとは少し違っていた」とコメントしたが、うまくアジャストし、RB21のポテンシャルを十分に引き出したことになる。



チャンピオンと互角の走り

実は角田選手は、昨シーズンの最終戦後に行われたテストで昨年のチャンピオン・マシンであるレッドブルRB20に乗り込み、アブダビのコースを127周している。RB21の進化前に触れた経験が、進化後のマシンを手なずけるのに役立ったに違いない。だとしても、脅威のアジャスト能力である。

扱いづらいと思われていたマシンに乗り込んで、いきなりチャンピオンと互角の走り。実力の高さを証明するには十分。予選、決勝での角田選手の走りに期待するなというのは、無理な相談だ。



文=世良耕太

(ENGINE WEBオリジナル)

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