2025.06.02

WATCHES

機械式時計なのにデジタル表示 鳥肌ものの技術力 これがA.ランゲ&ゾーネの凄さだ!

エンジン時計委員、柴田充のイチオシはこれ! A.ランゲ&ゾーネ ツァイトヴェルク 手巻き。プラチナ950、ケース直径41.9mm、3気圧防水。価格要問い合わせ。

全ての画像を見る
エンジン時計委員が「願望」「欲望」優先で選んだ、「いつかは手に入れたい、時計好き憧れのマスターピース」。マスターピースとはつまり時代をこえて語り継がれる「傑作」「名作」「代表作」ということ。

advertisement


いつかは手に入れたい、いくら待ってでも買いたいと時計委員たちが心に秘める1本を披露する。エンジン時計委員の柴田充が選んだのはA.ランゲ&ゾーネだ。



エンジン時計委員、柴田充のイチオシはこれ!

A.ランゲ&ゾーネ ツァイトヴェルク

「ツァイトヴェルク」は、時と分を示す3枚の数字ディスクを瞬時に切り替え、時刻を左右の大きな窓でデジタル表示するユニークな機械式時計。

2022年に発表されたその第2世代は、パワーリザーブが2倍の72時間に向上し、4時位置のボタンを押して左側の時表示だけ進めることができるように進化。この機能により時差のある地域でのタイムゾーン変更も容易に行える。

手巻き。プラチナ950、ケース直径41.9mm、3気圧防水。価格要問い合わせ。

時空を超えたブランドの精神が伝わる

今年はA.ランゲ&ゾーネの工房創立から180周年に当たる。その歴史は戦争という不幸な時代に翻弄され、再興をはたしたのは1990年。

4年後に発表したコレクションはまさしく渾身作だった。しかしこの時実現できなかった機構もあった。デジタル式の時刻表示だ。初代ランゲが手がけたゼンパー歌劇場の五分時計に由来し、かつて懐中時計では発表していたが、腕時計では技術的なハードルが高かったのだ。

それでも断念せず開発は続けられ、2009年に遂に完成したのが「ツァイトヴェルク」である。発表時にはクラシックスタイルが似合うのでは、という意見もあったが、やはりモダンなデザインがふさわしいと思う。それは過去へのオマージュではなく、未来につなぐレガシーだからだ。

そして、デザインコードを崩すことなくコレクションを構築する一方、独創性は2019年に登場したオデュッセウスにも受け継がれる。唯一無二の存在感からは時空を超えたブランドの精神が伝わるのだ。

問い合わせ=A.ランゲ&ゾーネ Tel.0120-23-1845

文=柴田充

(ENGINE2025年5月号)

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement