2025.07.12

CARS

15分充電2回で1100kmを走破 高級EVの新時代を切り拓くメルセデスのミニバン、その名は「VLE」&「VLS」

次世代メルセデスのEVミニバンの名は「VLE」&「VLS」クラス。

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メルセデス・ベンツが、高級ミニバンのコンセプト・モデルとして公開したビジョンV。

1100kmを15分の充電2回で走りきる!


その量産版は、VLEとVLSという名称になるようだ。テスト車には厳重なカモフラージュが施されているが、短いオーバーハング、アーチを描くサイド・ウインドウと後端まで伸びたルーフ・ライン、抑揚の大きい曲面で構成されるボディ・サイドなど、ビジョンVに見られた造形はうっすらと見てとれる。

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グランド・リムジンとも呼ばれる豪華さと快適性を追求したMPVについて、メルセデスは、バン・エレクトリック・アーキテクチャー(バンEA)によるBEVと、バン・コンバッション・アーキテクチャー(バンCA)による内燃機関モデルを用意すると見られている。このうち、BEV版で実施した公道テストは、上々の結果が得られたようだ。



最初のテスト車は2台が用意され、1年前にはシュトゥットガルトからノルウェーのノールカップまでを走破。その後、2025年冬にスウェーデンで多岐に渡る寒冷地テストを完遂した。そして今回は、一路南へ。ドイツの本社からアルプスを越え、イタリアの首都、ローマを目指した。



その距離、およそ1100km。険しいアルプスの峠道あり、長い高速道路あり、混み合ったカントリー・ロードも狭い市街地のストリートもあるルートを、2台のVLEは、約13時間で走り切った。

その間、15分ほどの充電を2度行ったのみ。シュトゥットガルトを出るときは11度、ローマでは33度と気温差も激しかったが、車内は22度に保ったまま、問題なく旅を終えた。



ビジョンVはトップエンド・モデルの提案とされたので、5486mmの全長や3530mmのホイールベースはおそらくVLSに相当する。とはいえ、VLEもその車名からさほど小さくない、Eセグメント相当のミニバンであることが推測される。極端に狭い道の多いイタリアの市街地では取り回しに苦労しそうだが、その点は後輪操舵により解決が図られている。

VLEは最大8座で、ファミリー・ユースやレジャー・ユースからVIPの移動手段にまで対応し、VLSはさらに豪華なショーファードリブンのリムジン的なモデルとなる。





フレキシブルにサイズを変更できるモジュラー構造のバン・アーキテクチャーを採用するこれらの新型車は、2026年の市場投入が予定されている。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)

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