2025.07.12

CARS

最新のポルシェ911に箱根で乗り比べ! カレラ/カレラT/カレラ・カブリオレ——992後期型を徹底比較


雨のカブリオレ

荒井 それではカレラ・カブリオレにいきましょう。カレラより257万円高い2110万円。カレラTと比べると104万円高くなりますが、カレラTカブリオレより152万円安い。う~ん、痺れる値付けです。

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一同 雨がねえ。

新井 9 9 1 型のころからオープン・モデルの剛性は上がってましたけど、改めて乗ってミシリとも言わないなあと思った。夢のような剛性感です。

雨により幌屋根を開けることがほとんどなかったカレラ・カブリオレ。試乗車はボンネットのほかに幌にもストライプは施されていた。電動ルーフの開閉時間は約12秒。50km/hまでなら走行中でも開閉が可能。

高平 僕はね、今回乗った4台のなかではカブリオレが一番いい。

一同 おお! 雨なのに!

荒井 どこが良かったですか?

高平 やっぱりクーペと比べるとちょとユルイ。サーキットを走れないわけじゃないと思うけど、サーキットを走らないならこれでしょうと。ただ、試乗車はオプションがてんこ盛りだったから、普通のトリムだとどうなるんだろうと思った。

992後期型より全車リア・ステアリングが標準装備となった。

荒井 これもいまさらだけど、992型になってスタイリングがすごく良くなったよね。今回は雨だったから幌屋根は閉じたままだったので、クーペとスタイリングがほとんど同じなんだなあとつくづく思った。

上田 クーペと同じ実用性があって、屋根があくという特典もある。もしかしたら、カブリオレが最も快適で普段使いできるモデルかもしれない。

新井 スイッチひとつでウィンド・ディフレクターが出て、それさえ立てておけばサイド・ウィンドウを下げても風の巻き込みはない。雨だったのはつくづく残念です。

今回試乗した4台のなかで最もオシャレなカブリオレ。水色のボディ・カラーとタンレザーの組み合わせが目を引く。

村上 4台の992後期型に乗ったわけだけど、全体的にアグレッシブ感が増していると思った。カブリオレだってエンジンをかけたときにすごい音がして、びっくりした。

高平 全体的にサーキット方向へ少し戻っているよね。

村上 そうそう。ポルシェは振り子みたいにラグジュアリー系に振れたあとに、レーシング方向に振れる。

快適性と実用性を兼ね備えたラグジュアリー寄りの911だ。

新井 僕はカレラに乗ったときに、脚が柔らかくなったと思った。

荒井 そうそう。こんなにしなやかだったっけと感じた。

新井 走行モードがノーマルだと高速道路がちょっと嫌だなと。スポーツにすると丁度いい。いままで以上にノーマルの設定がソフトになったから、ノーマルとスポーツの差が大きくなったような気がする。

高平 アウディもVWも可変ダンパーがバージョンアップして、昔に比べて明らかにメリハリがついたよね。

新井 ところがTは軽いからユルく感じなかった。Tは高速道路をノーマルで走って、峠に入るとスポーツに切り替える感じ。いい悪いじゃなくて、好みとしてはTの方。4台のなかからひとつ選べというならTかな。圧倒的に軽いのがいい。

荒井 僕も4台のなかではTがいいなあ。意味のないシフト・チェンジが楽しく感じるうちは免許を返納しなくてもいいと思う。

上田 サーキットでタイムを縮めることが好きな人より、山道のコーナー手前でブオンとシフトダウンを決めたときの喜びを求める人の方が圧倒的に多い。そういう意味で商品としてTはすごくいい。

村上 T派が多いね。僕はやっぱり一番リーズナブルなのは2ペダルのカレラだと思う。

高平 村上さんが一番いいなと思うベーシックなカレラがいまや1853万円だからね。いやはや。

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