2025.07.12

CARS

マツダが「CX-5」を刷新 新技術のスカイアクティブ-Zは2年後の2027年に登場予定

新型マツダCX-5、プラットフォームは従来型の改良版か?

全ての画像を見る
マツダの欧州部門であるマツダ・モーター・ヨーロッパが、3代目となるCX-5の概要を公開した。

プラットフォームはCX-50と共通の従来型スモール・アーキテクチャー改良版か?


発表された欧州仕様の車体サイズは全長×全幅×全高=4690×1860×1695mm。従来型より115mm長く、15mmワイドで、5mm高く、上位のCX-60(4740×1890×1685mm)に近づいた。



チーフ・デザイナーの椿貴紀氏は、新型のエクステリアを「正常進化」と表し「シルエットを相似形的に拡大」、すなわち、従来型のプロポーションを大きく変えることなく、寸法を引き伸ばしたのだという。



これにより、スポーティやスタイリッシュといった、従来型の方向性を踏襲しつつ、居住性や実用性の底上げを図っている。



2012年に登場した初代CX-5は、マツダのデザイン・テーマである『魂動(こどう)』を、本格導入した初の市販車である。新型もその流れを汲むが、ヘッドライトはふたつのL型デイタイム・ライトを段違いに並べた、これまでのマツダ車には見られない造形を採用し、グリルとの一体感を高めている。



サイド・ビューでは、クオーター・ウインドウ後端が跳ね上がったウインドウ・グラフィックなど、従来型との類似点が見出せる。後席ドアは拡大され、平面を拡大したスカッフ・プレートと合わせて乗降性の改善に寄与する。



リアは、水平基調で外側が吊り上がるテールライトに、CX-60やCX-80との共通性が感じられる。新鮮なのは、中央にCIエンブレムではなくMAZDAロゴが入ること。また、バックドアの張り出しを高い位置に設定し、形状もシャープにしたことで、メリハリの効いた印象をもたらしている。



パワートレインは、2.5リットルのマイルド・ハイブリッド・ガソリンで、トランスミッションは6段AT。2027年には、理想の燃焼を目指して開発中のスカイアクティブ-Zをベースにした新型ハイブリッドが追加導入される予定だ。

気になるのはプラットフォーム。以前より、次期CX-5はFRベースのラージ商品群に組み込まれるのでは? との憶測もあったが、画像を見る限り、どうやらこれまでどおりスモール商品群、すなわちFWDベースとなる模様だ。

ラージ商品群のCX-60などに比べると、フロントのオーバーハングが長く、逆に前輪から前席ドアまでの距離が短いので、エンジン縦置きレイアウトとは思いにくい。おそらくは、北米専売車種であるCX-50と共通する、スモール・アーキテクチャーの最新世代がベースとなっていると推測されるが、詳細は続報を待ちたい

もしそうであれば、ホイールベースはCX-50の2815mmに近い数値となるだろう。従来型は2700mmなので、その差は115mmと、新旧の全長差と一致する。ただし、新型の全長はCX-50より30mm短いので、延長分がすべてホイールベースではないかもしれない。



それでも、居住性は大幅に向上しそうだ。後席には、機内持ち込みサイズのスーツケースを立てることができるレッグ・スペースがあり、大人でも脚を組める空間を確保したという。また、シートにはリクライニング機構を備えた。

加えて、荷室は前後長を伸ばし、バックドアの開口部は上下方向を拡大。後席フォールド時の床面段差は小さくなり、積載性が高められている。



インテリアは、運転席前面は水平軸を感じる造形とし、車両の姿勢変化を把握しやすくするなど、運転しやすさにも配慮した。センターには大型ディスプレイを設置し、ステアリング・ホイールはセンターパッドにMAZDAロゴが記される。インターフェイスは一新され、通信機能やアプリケーションの拡充、ADASの進化も図られる。



8年ぶりに世代交代を果たすCX-5は、年末に欧州、その後2026年中にその他の市場で発売される予定だ。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)
タグ:

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement