2025.07.24

CARS

三菱の興味深い海外ラインナップにまた新顔が インドネシア向け3列7人乗りSUV「ディスティネーター」現る

三菱が、インドネシアで新型ミッドサイズSUVのディスティネーターを公開した。

あのパジェロのイメージがそこかしこに


ディスティネーターの車体サイズは全長×全幅×全高が4680×1840×1780mmと、アウトランダーより40mm短く、20mmナローだが、30mm高い。ホイールベースは2815mmで、アウトランダー比では110mm長い。車両重量は1495kgと、7人乗りのSUVとしては軽い。



エクステリアは、三菱のデザイン・テーマであるダイナミック_シールドを基調に、T字型デイタイム・ライトや、ハニカム形状のインナーと透明アクリルのアウターで構成されるグリルを組み合わせた。前後の大型スキッド・プレートや、サイド・プロテクターで、堅牢性も表現している。



リアは、パジェロの背面式スペア・タイヤをモチーフにした六角形のデザイン・コンセプトであるヘキサガード・ホライズンを導入。テールライトも、フロントのデイタイム・ライト同様のT字型LEDを採用した。



キャビンは3列7人乗り。1列目シートは車内のコミュニケーションに配慮し、肩口の厚みを振り向きやすいよう調整した。2列目は前後に最大100mmスライドし、3列目のニー・ルームも確保できるよう設計されている。





12.3インチのスマートフォン連携ディスプレイ・オーディオには、パジェロの3連メーターをイメージしたマルチ・メーター表示を設定した。また、アウトランダーでも好評のヤマハ製オーディオも搭載。8スピーカーのダイナミック・サウンド・ヤマハ・プレミアムに、専用チューニングを施した。



パワートレインは、最高出力/最大トルクが163ps/250Nmを発生する1.5リットルのターボ・ガソリンで、水冷インタークーラーの採用や、アトキンソンサイクル化により、力強さやレスポンスのいいスムーズな加速と、高い燃焼効率を両立した。トランスミッションはCVTで、スロットルの踏み込み量に応じ、リニアに加速する制御とした。

駆動方式は前輪駆動だが、三菱得意の四輪制御技術を採用し、左右前輪の駆動力を調整して旋回性能を高めるAYCや、トラクション・コントロール、エンジンやパワー・ステアリングを統合制御。ノーマル/ターマック/ウェット/グラベル/マッドの5つのモードを駆使し、SUVに求められる、さまざまな路面や天候に対応した走破性を発揮する。

サスペンションは、フロントがマクファーソン・ストラット、リアがトーションビーム。ASEAN地域の路面状況を再現した国内テスト・コースや、現地での評価を繰り返し、荒れた道やうねりのある路面での快適性を追求した。ホイールは19インチだ。

アンダーカバーありで214mm、なしで244mmという最低地上高や、21.0/20.8/25.5°の対地障害角も、悪路走行性能の向上に寄与。また、グリップしやすいステアリング・ホイールや、クイックなステアリング・ギア比により、Uターンの機会が多い運転環境にも適合させている。

パワートレインはともかく、ほどよいボディ・サイズと、パジェロへのオマージュを込めたディテールなど、日本でもヒットしそうな要素を多く見出せるディスティネーター。



欧州で発表したルノー・シンビオズがベースの「グランディス」や、ASEAN向け小型SUVの「エクスフォース」などに続き、三菱の海外専売車種に、また興味を惹かれるモデルが加わった。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)

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