2025.07.26

CARS

なんと航続距離は846km! 新たな時代の到来を予感させるA6 e-tronが上陸【アウディ新型モデル発表会・後篇】

【新型A6 e-tron】国内販売中の電気自動車で最長の航続距離を達成!

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今回、東京・新宿で行われたアウディの発表会において、新型「Q5」と同時にお披露目されたのが、新型「A6 e-tron」である。同社が一時期提唱していた「偶数車名は電動モデル、奇数は内燃機関」というルールはすでに撤回されているけれど、新型A6はフル電動モデルのe-tron。そのため、従来のA6内燃機関モデルのA6は当面のあいだ併売。ドイツ本国では発表済みの新型A6が上陸するまでは、まだしばらくの時間があるようだ。

スポーツバックとアバントの二本立て

A6 e-tronは、アウディとポルシェが共同開発した電動専用プラットフォームPPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)を採用した、Q6 e-tronに続くアウディ2作目の車両である。



導入されるモデルは4種類で、ベース・モデルの「A6 e-tronスポーツバック」とハイ・パフォーマンス版の「S6 e-tron」の2つの出力タイプに、スポーツバック(5ドア・クーペ)とアバント(ワゴン)の2つのボディ・タイプが組み合わされる。

ベースのA6 e-tronはリア・アクスルに最高出力/最大トルクが280kW/580Nmのモーターを持つ後輪駆動車。上位のS6 e-tronはA6 e-tronと同様のリア・モーターに加え、フロント・アクスルにも140kW/275Nmのモーターを備えて4輪を駆動する。搭載する走行用バッテリー容量はいずれも100kWhだ。

新型A6 e-tronシリーズ最大のアピール・ポイントは、圧倒的な一充電走行距離の長さにある。A6 e-tron スポーツバックはWLTCモードでなんと769kmを誇る。他に長い距離を走れる電気自動車といえばメルセデス・ベンツEQS 450+があるが、こちらはA6 e-tronよりも18%も大容量の118kWhバッテリーを搭載して759kmだから、いかにA6 e-tronが高効率なのかは一目瞭然だ。

さらに、エア・サスペンションにより高速走行時に車高を下げて空力性能を向上するオプション“レンジ・プラス・パッケージ”を装着すれば、一充電走行距離は846kmにまで拡大されるのだという。実用的に7割で見積もっても、約600kmは一充電で走れる計算になるから、これには驚いた! 

この長い航続距離の実現には、ブレーキ回生能力を改善や車体の軽量化など、多方面での工夫があったそうだが、何より効いているのはボディのデザインによる空力性能なのだという。アウディといえば、以前から空力には強かった。 例えば1982年に登場したアウディ100は、当時世界最高のCd値0.30を達成したし、1999年のA2では再び世界最高のCd値0.25を実現している。

そんなアウディの最新作、A6 e-tronはスポーツバックでCd値0.21(アバントは0.24)を達成。ただし、これは車外に物理式サイド・ミラーを持たないオプションのバーチャル・エクステリア・ミラー装着車の数値ではあるが、ボディ周囲を流れる空気の整流やアンダー・ボディの平滑化、アダプティブ・エア・サスペンションによる車高調整機能など、総合的なエアロ・ダイナミクスの追求が奏功している。

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