ブランドの方向性やメーカーの意向を具現化したコンセプトカー。新しいモデルのコンセプトカーが登場すると期待する声や賛否の意見が飛び交う。今回は、日本を代表するGT-RとLFAのコンセプトカーを振り返ってみよう。「懐かしい!」と思いながら見たり、コンセプトモデルから変わった点や変わらない点などを探したりしてみると、思いもよらぬ発見があるかもしれない。
丸型4灯テールランプはコンセプト時代からあった|日産 GT-R
2007年に発売を開始し、2025年モデルをもって販売を終了する日本を代表するマルチパフォーマンススーパーカーGT-R。そのコンセプトモデル「NISSAN GT-R Concept」が登場したのは、今から24年前の2001年の東京モーターショーだった。

▲GT-R PROTO
2005年の東京モーターショーでは「GT-R PROTO」が公開された。市販モデルがアンベールされる前のコンセプトモデルのときから、GT-Rの象徴ともいえる丸型4灯テールランプは健在だ。

▲GT-R PROTO
2005年のGT-R PROTOの時点で、フロントまわりなどディテール以外のスタイリングは市販モデルとほぼ同じだ。

▲2007年発売時のR35 GT-R
2007年に登場したR35 GT-Rはデビュー当初さまざまな意見があったが、デビュー当初から基本的なスタイリングなどを変えずに進化を続けてきたこともあって今でもそのデザインが古いと感じにくい。

▲GT-R V Spec
現在も「F」の頂点に位置するスーパーカー|レクサス LFA
レクサスのスポーツモデルやスポーティグレードを示す「F」。この「F」の頂点に位置するのが、2009年に発表されたLFAだ。

▲LEXUS LFA(市販モデル)
LFAは、「本格的スポーツカー、それも、志の高いスーパースポーツカーを作りたいという“トヨタの夢”から開発がスタートした。

▲LF-A(2005年)
2005年に初のコンセプトカー「LF-A」を、2007年により発展したコンセプトモデルを発表した。

▲LF-A(2007年)
2008年にはオープントップモデルの「LF-A Roadster」をモーターショーに出展。

▲LF-A Roadster(2008年)
2009年に「LEXUS LFA」を正式発表し、500台限定で販売された。

▲LFA(2009年)
コンセプトカーは市販モデルの原型であり象徴でもある
コンセプトカーはあくまでも方向性や意向などを示すモデルだ。そのため、コンセプトモデルのまま市販される可能性は高くない。

▲GT-R PROTO
ただ、ほぼ市販モデルと同じコンセプトカーがあったり、販売されるクルマにコンセプトカーのエッセンスを取り入れていたりする場合もある。

▲LF-A(2007年)
ブランドやメーカーの方向性を示すコンセプトモデルが市販モデルにどのように反映されているかなど、コンセプトカーからクルマを辿ってみると、どのような経緯で誕生したのか、いつから方向性を変えたのかが見えてくる。

▲LFAニュルブルクリンクパッケージ
コンセプトカーをみるときは「どうせ市販されないから」という視点で見るのではなく、今後の方向性やメーカーの意向を具現化したモデルとして見てみると違った発見があるのかもしれない。
文=齊藤優太(ENGINE編集部)
(ENGINE Webオリジナル)