2025.08.26

CARS

1万回転に迫る! 新型ランボルギーニ・テメラリオV8ハイブリッドをポルトガルで体感する【動画あり】

ランボルギーニ第2のHPEVとして登場したテメラリオ。そのステアリングを握り、エストリル・サーキットで新型V8ツインターボを全開に。1万rpmに迫る加速、ドリフトモード、そして軽量仕様「アレジェリータ」の走りまで──進化の本質に迫る試乗リポートだ

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【全3回の1回目】

ウラカンの後継モデルにして、レヴエルトに続くランボルギーニ第2のHPEV(ハイ・パフォーマンス・エレクトリファイド・ビークル)──それがテメラリオだ。そしてついに、この話題の新型スーパースポーツのステアリングを握る日がやってきた! 

舞台はポルトガル・リスボン近郊に位置するエストリル・サーキット。1万rpmまで鋭く吹け上がる新型V8ツインターボ・ユニットの全開走行から、ドリフトモード体験、さらに軽量仕様「アレジェリータ」の試乗まで──ENGINE編集部の佐藤玄が、テメラリオの真のポテンシャルを体感したインプレッションをお届けする!

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伝説の闘牛の名を継ぐ、新世代ランボルギーニ

ランボルギーニの新型スーパースポーツ「テメラリオ」。その名は、スペイン語で「無鉄砲」という意味や、1875年にメキシコシティの闘牛場に現れた「Temerario」に由来するという。さらに調べれば、この闘牛Temerarioは、非常に勇敢で力強く、どうやらメキシコの闘牛史に残る名牛だったようで、2023年にメキシコのアグアスカリエンテス州の闘牛場にも「Temerario」の名を受け継ぐ闘牛がいた。





その2023年、闘牛Temerarioは、同年の4月に熱狂的な闘いを繰り広げ、闘牛士により命を絶たれる直前、観客からの“インドゥルト”と呼ばれる救済要求があり、種雄牛として牧場に帰ることが認められたという。それは、闘牛界ではとても名誉のあることで、闘牛の勇敢さが公式に認められたこを意味しているそうだ。

ウラカンとテメラリオの関係は、1875年と2023年の闘牛Temerarioの逸話を模しているのか……。ウラカンの獰猛な走りをテメラリオは引き継いでいるのか……。エンジンは1万rpmまで到達することができるのか……。前日からそんなことを考えながら、私はテメラリオのステアリングを握ることとなった。


憧れのエストリル、夢の舞台でステアリングを握る!

テメラリオの試乗ステージに選ばれたのは、1984年から1996年までF1も開催されていたポルトガル・リスボン郊外にある名門エストリル・サーキット。そのF1開催期間、当時小学生だった私はF1が大好きで(特にマンセルのファン!)、深夜のテレビ放映を食い入るように観ていたが、そんな憧れの場所で自分が走れるとは、まさに夢のような体験である。

改めてコース図を眺めると、中高速コーナーが連続する難易度の高いレイアウトで、私のウデ前はさておき、マシンの個性を知るには良いコースであると感じた。

今回はサーキット試乗のみということもあり、イタリア語で都市または町を意味する走行モードの「Citta(チッタ)」、つまりタウンモード(=EVモード)をじっくり試す機会には恵まれなかったことは記しておきたい。プレスリリースでは、約10kmほど静粛なEV走行も可能ということだ。

プロドライバーの先導車に連なり、デフォルトの「Strada(ストラーダ)」で走り出す。1周目は完熟走行ということで、コクピットドリルを確かめた。

デザイン部門責任者ミティア・ボルケルト氏の言う通り、ヘルメットを被った状態でもヘッドスペースには余裕があり、キャビンの広さを実感。センタートンネル内にバッテリーを搭載しているものの、シートポジションはとても低く前方視界は良好。フェンダーの峰もしっかり見えるので、コーナーへの進入角やブレーキングポイントがとてもつかみやすい。

一方で、後方視界は割り切りが効いていて、走りに集中できるコクピットといった印象だった。




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