クルマや時計を買うなら、長く愛せる(長く使える)モデルがいいと考える方も多いのではないだろうか。しかし、長く愛せるクルマや時計の特徴、どのようなモデルなら時間が経過しても使い続けられるのか分からないという方もいるはずだ。そこで今回は、長く愛せるアイテムの共通点、長く乗れる代表的なクルマと長く使える代表的な時計を紹介しよう。
長く愛せるアイテム(クルマや時計)の共通点
長く愛せるアイテムには、どのような共通点があるのだろうか。あくまでも1つの考え方や意見ではあるが、以下のような特徴を持つものが長く愛せるまたは長く使えるアイテムの共通点といえるだろう。

・シンプルなつくり(構造)
・普遍的なデザイン
上記の特徴を持つものが長く愛せる・長く使えるアイテムの共通点といえるのではないだろうか。
シンプルなつくりのアイテムは実は維持費も安い
シンプルなつくりになっているモノは、複雑な構造ではないため、故障しづらい。よって、長期間にわたり使い続ける場合が多い。

また、シンプルなつくりのモノは、故障したときに修理がしやすいという点も特筆すべきポイントだ。例えば、機械式時計の場合、シンプルな3針モデルと複雑な構造のトゥールビヨンを比べると、3針モデルの方がオーバーホールや修理がしやすく、オーバーホールや部品交換などの費用も安上がりになる。
もちろん、これはクルマも同じで、シンプルなつくりの方が故障するリスクが低く、故障した際にも修理しやすい。
普遍的なデザインは派手さがなく地味に見えるが実は飽きない
普遍的なデザインのアイテムは一見すると地味な場合が多い。ショールームやショーケースに並んでいると、派手さがないために存在感がないようにも感じてしまう。しかし、この地味で派手さがないデザインこそ、時間を超えて愛されるデザインである可能性が高い。

例えば、長年にわたり基本的なデザインを変えずにモデルチェンジをしていたり、ブランドを象徴するアイコンになっていたりするアイテムは、時間を超えて愛される意匠となる。
時々、「シンプルなデザインなのに、なぜこんなにも価値があるのだろう」と思ってしまうモノがある。これら普遍的なデザインのモノは、長い歴史があったり、世界的に高く評価される意匠だったりすることが多い。
シンプルなデザインだけど価値があるモノの歴史を紐解いてみると、50年以上も前から基本的なデザインが変わっていないというものもある。つまり、デザインがそのモデルのアイコンとなっているのだ。
長く乗れるクルマにはどのようなモデルがある?
まず、長く乗れるクルマの代表的なモデルをいくつか紹介しよう。ここでピックアップしたモデルは、長年にわたり基本的なデザインを変えていないアイコン的存在のモデルだ。

・メルセデス・ベンツ Gクラス
・ポルシェ 911
・MINI
・ランドクルーザー
・ジムニー
など
先ほど、長く愛せるまたは長く使えるアイテムの共通点として、“シンプルなつくり”を挙げたが、現行モデルにシンプルなつくりのクルマはほとんどないといっても過言ではない。
その理由は、近年のクルマは電子制御システムを搭載しているだけでなく、運転支援システムや予防安全機能など、先進的な機能や装備が備え付けられているためだ。
どうしてもシンプルなつくりのクルマがほしい場合は、今なお現役で走り続けている年式が古い旧車・クラシックカー・ネオクラシックカーとなるだろう。
長く愛せる時計にはどのようなモデルがある?
次に、長く使える時計をいくつか紹介しよう。以下に挙げた時計は、時間の経過や技術の進歩とともに機械および部品をはじめとする時計としての精度を高めてきた機械式時計だ。

・ロレックス オイスターパーペチュアル
・ロレックス デイトジャスト
・ロレックス デイトナ
・ロレックス GMTマスター2
・ロレックス サブマリーナー
・ロレックス エクスプローラー
・IWC ポルトギーゼ
・IWC インジュニア
・ジャガー・ルクルト レベルソ
・カルティエ タンク
・オメガ スピードマスター
・パテックフィリップ カラトラバ
・オーデマピゲ ロイヤルオーク
など
上記に挙げた代表的なモデルは、いずれも“定番”と言われる時計だ。この定番モデルは、メカニズムが比較的シンプルで、普遍的なデザインを採用している。
また、モデルチェンジをしても基本的なデザインを変えず、ディテールを変化させたり、カラーバリエーションを変えるなど、わずかな変更に留めていることが多い。時計に詳しくない人からすると「何が変わったの?」と言われるほどの変化だ。
このわずかな変化に留めていることが、普遍的なデザインを築き上げているポイントといえるだろう。
長く愛せるアイテムを手にして歴史を作る
普遍的なデザインでシンプルな構造のアイテムは、数十年、いや、親子何世代にもわたり使える場合がある。
ただし、長期間にわたり使い続けるためには、定期的な点検やメンテナンス、オーバーホールなどが必須だ。手に入れた愛機を長く使うためにも、購入したあとの手入れやメンテナンスはしっかり行っておこう。

また、憧れのクルマや時計、長く愛せるアイテムは、手に入れたら終わりではない。手に入れたときから愛車・愛機との物語が始まる。
1つのものを長く使い、ともに歴史を刻み、過ごした時間によって深まる絆は、新品の商品やアイテム以上の魅力を放つ。この機会に、一生もの、長く愛するアイテムを選んだり手にしてみたりしてはいかがだろうか。
文=齊藤優太(ENGINE編集部)
(ENGINE Webオリジナル)