2025.10.16

CARS

ツール・ド・コルスにモンスター・ラリーカーが登場【ミドシップの5ターボの再来】「ルノー5ターボ3E」は1980台限定で約2800万円

現代版のルノー5ターボが市販化! 価格は約2800万円。

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ルノーの「5(サンク)ターボ3E」が、歴史あるラリー・イベントの“ツール・ド・コルス”に初走行を果たした。かつての「5ターボ」と「5ターボ2」に続く、ターボ3Eは、ルノーがミニ・スーパーカーと称するハイ・パフォーマンスな電気自動車だ。

あの“サンク・ターボ”がラリー・フィールドに帰還!


5の高性能モデルとしては、「アルピーヌA290」がすでに登場している。しかし、前輪駆動のまま走行性能を高めた、いわばかつての「5 GTターボ」的なA290に対し、5ターボ3Eは左右後輪にインホイール・モーターを備え、最高出力/最大トルクは555ps/4800Nmを発生。まさしく、リア・ミドにエンジンを積んだかつての「5ターボ」の系譜にある小さなモンスターだ。ボディ・タイプは2ドアで、全長4080mmと全幅2030mmの比率は2.01:1と、これもかつての5ターボに近い。



アルピーヌが開発した専用プラットフォームは、アルミをメインに、バルクヘッド上部やフロアの一部にはカーボンを使用。軽量かつ高剛性で、車両重量は1450kgを切る。馬力荷重比は2.6kg/ps程度で、前後重量配分は43:57。0-100km/h加速は3.5秒未満とのこと。バッテリーは70kWhで、航続距離は400km以上に達する見込み。800Vシステムは330kW充電に対応し、15〜80%充電は最短15分だ。



10月5〜6日にコルシカ島のカルヴィに降り立ったのは、2台のプロトタイプ。40年前の1985年、ジャン・ラニョッティが「マキシ5ターボ」で征した地を、当時のマシンへのオマージュを込めたトリコロールのリバリーで走った車両と、1982年にやはりラニョッティが勝利した際のマシンを思わせるイエローにホワイトとブラックを組み合わせたカラーリングの展示も車両された。



プロトタイプとはいえ、完成度はかなり高く、インテリアも市販レベルの出来栄え。スタンダードな5とはかなり異なるデザインで、メーターは5ターボのそれを模したグラフィック。



センター・コンソールからはコンペティティブなハンドブレーキ・レバーが突き出し、シートもレーシーなカーボン・バケット・タイプだが、ドアにはポップでカラフルなトリムが施されている。



価格は16万ユーロ(約2817万円)。1980台の生産が計画されているが、予約開始から3日で500件の申し込みがあったとか。



2026年初頭には、パーソナライズがスタートし、今回のようなリバリーのほか、オリジナルのカラーリングや、インテリアのカスタマイズなどをオーダーできるようになる。デリバリーは、2027年に開始される予定だ。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)
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