2025.11.23

CARS

「プレリュードに乗っていなかったら、違う人生になっていた」 3代目ホンダ・プレリュードを新車で購入し、30余年後の今も愛用し続ける

3代目ホンダ・プレリュードが奥さんとの結婚のきっかけになったという松沼さん。

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本当にデートに持ち込めた

男の情念の結晶であるプレリュードを手に入れて2年後。ついにデートカーの本領を発揮する機会がやってきた。合コンで知り合った美女が、「プレリュードだったら、一度くらいドライブしてもいい」とのたまったのである!

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「それで初デートに漕ぎつけて、那須ハイランドパークでジェットコースターに乗りました。そのまま付き合いが始まって、2年後にカミさんになりました。プレリュードに乗っていなかったら、違う人生になっていたと思います」(松沼氏)

サンルーフはプレリュードを象徴する装備。

デートカーは、本当にデートに持ち込む力を持つ存在だった。なぜなら当時は、女性もデートカーが大好きだったからである。

カッコいいデートカーの助手席に乗ることは、女性にとってもステイタス。なにしろ三高(高学歴・高身長・高収入)の時代だ。彼女たちは男の価値を、部分的にだがクルマで計っていた。つまり、デートカーを手に入れることは、男にとって人生の勝利への道だったのである。

そう言えばプレリュードには、運転席側から助手席を倒せるレバーがついており、スケベレバーと呼ばれていた……とは聞いていた。今回の取材で、実物のスケベレバーを初めて確認し、感激した。これがあのデートカーの最終兵器か! と。

プレリュードの開発者は、決してそんな目的で付けたわけではなく、助手席側から人が後席に乗り込む際、ドライバーが操作しやすいようにという配慮(助手席に人が乗っていなければシートが前に倒れる)だったというが、いずれにせよ大変便利かつ象徴的なウェポンである。



松沼さんのプレリュードは、現在も旧車イベントへの参加で大活躍している。助手席に乗るのは、主にクルマ好きの友人(男)になったが、オッサンたちからは今でもモテモテ。よくナンパされるという。

さもありなん。私だって、プレリュードを見かけたら、走って追いかけるかもしれない。デートカー世代にとって、プレリュードはある意味“神”なのだから。

「最近、シビック・タイプRを増車しましたけど、よく人に言うんです。『プレリュードみたいに走りがいいよ』って。私にとって、プレリュードを超えるクルマはないんです」

いい話すぎて涙が出た。

文=清水草一 写真=佐藤亮太

(ENGINE2025年11月号)

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