歴代ともにRX-7はデートカーの王道からは外れているかもしれないが、硬派なクルマ好きによってデートカーとして使われていたのは想像に難くない。この紺色の2代目も、今もなお現役のデートカーとして活躍している1台だ。
スパルタンな男のマシン
RX-7は本格スポーツカー。デートカーと呼ばれたことはない。2代目FCも3代目のFDも『頭文字D』の主役級を張った、スパルタンな男のマシンである。

しかし本格スポーツカーは、デートカーとしての機能も十分満たしていた。なぜなら当時の女性は、エアコンとオーディオさえついていれば、それ以上の快適性は特に求めず、それよりも速さやカッコを重視したからである。
私は当時、助手席の女性に、「前のクルマ全部抜いて!」と言われたことがある。自分が助手席に乗るクルマが、周囲よりも優れた性能を発揮することに、女性も優越感を抱いてくれた。それはクルマ好きにとって、夢のような時代だった。
藤枝雅美さんは、26歳の時、サファイアブルーのサバンナRX-7(FC)を購入した。総額約320万円。20代のサラリーマンにとっては、相当張り込んだ買い物だったが、「あの頃は、カッコいいクルマを手に入れて、助手席にキレイな女性を乗せるのが、男の夢でしたから」と、サラリとおっしゃった。

私「実際、キレイな女性を乗せてデートしたわけですね?」
藤枝氏「いえ、当時すでに結婚していたので、家内を乗せて走りました」
取材当日も、FCの助手席には、美しい奥様がいらっしゃった。このFCは、37年間、デートカーとして活躍し続けているのである。涙。
「免許を取って最初に買ったのはカリーナのMT車で、続いてハチロクに3年間乗りました。その頃、このRX-7が出て、すごくカタチがきれいなクルマだなと思っていたんです。これを買ったのは、ロータリー・エンジンよりも、カタチに惚れたからですね」(藤枝氏)
FCのカタチへの愛とこだわりは、現在もたゆみなく続いている。
ホイールはBBS製の16インチ、スプリングはマツダスピードのアイバッハで20ミリ車高ダウン。TOPS製フロント・ハーフ・スポイラーに、R-Magic製サイドステップ、マツダ純正リア・スポイラー。さらにはアンフィニ用ブロンズ・ガラスとアンフィニ用ブルー・ドアミラーで、さりげなく武装している。


ボディは、9年前に純正色でオールペンしたものの、毎日の通勤にも使っているため、表面のクリアの劣化が進行中で、今年中にもう一度、純正色でオールペンする予定だという。
内装も方向性は同じで、シートはレカロ。マツダ純正輸出用260キロ・スピードメーターや、MOMOの350mm径ステアリングなど、苦みばしった男のたたずまいでキメている。
「家内はエレガントな見た目が好みなので、家内の趣味に合わせている面もあります」(藤枝氏)
さすがは現役のデートカー!