2026.03.12

CARS

「いつでも一緒にいられるスポーツカーはこれしかなかった」トロンボーン奏者、中川英二郎さんとポルシェ911カレラ

911は頑張った自分へのプレゼント、と中川さんは言う。

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世界有数のトロンボーン奏者、中川英二郎さん。これまで4ドア・セダンに乗り続けて来た中川さんのもとに初めてのスポーツカーがやってきた!

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ややグレーがかった白いポルシェ911が撮影現場に現れた。992型だ。丸いヘッドランプ・カバーのなかで光っているポジション・ランプが楕円なので後期型である。停車位置に誘導するとポルシェ911特有のアイドリング音が止まり、本日取材をする中川英二郎さんが降り立った。

「コーナリング・スピードがこれまで乗ってきたクルマと全然違う」と中川さん。わざわざ遠回りして帰宅することもあるという。

「こんにちは」

屈託のない笑顔で挨拶をする中川さんは、この一言だけで私と神村カメラマンを安心感で包んだ。人懐こい瞳のせいだろうか、中川さんが持つ穏やかな雰囲気は相手に警戒心を与えない。

トロンボーン奏者

中川英二郎さんをざっと紹介しよう。中川さんはトロンボーン奏者である。多くのトロンボーン奏者がどこかのオーケストラや楽団に所属するなかで、中川さんは世界有数のソリストとして活躍している。

祖父、父、叔父が音楽家という音楽一家に生まれた中川さんは幼少の頃から楽器に慣れ親しむ。6歳のときにスウィング・ジャズの名曲『シング・シング・シング』のイントロがカッコイイと思い、トロンボーンを本格的に始めた。8歳でお父さんのバンド・メンバーになり、なんと16歳で自分名義のアルバムをメジャー・レーベルから出したというのだから驚く。

読者諸兄には中川さんを含む4人のトロンボーン・ユニット、『スライド・モンスターズ』を是非聴いて欲しい(YouTube動画あり)。めちゃくちゃカッコイイのだ。

そんな中川さんのもとに992後期型のポルシェ911がやってきたのは今年3月のことだった。



「素のカレラです。注文してからちょうど1年ですね。それまでずっと黒いクルマを乗り継いで来たんですが、黒い911はちょっと威圧感がすごいので、このアイスグレーにしました。アイスグレーのボディ・カラーと赤い内装の組み合わせはとても気に入っています」

50歳のプレゼント

そしてこの911は自分へのプレゼントなのだという。

「僕、20歳のときに初めて自分の時計を買ったんです。カルティエのパシャでした。それが引き金となって30歳ではカルティエ・サントスの100周年モデルを、40歳のときにはカリブル ドゥ カルティエ ダイバーを買いました。僕、今年で50歳なんですけど、45歳ぐらいからそわそわするんですよ(笑)。次、何を買おうかと。ロレックスのスカイドゥエラーかなあ? やっぱりデイトナかなあ? って」

ところが、48歳になった頃、中川さんは左肩を痛めた。

「トロンボーンを支える左肩なんですけど、痛めてからというもの重い機械式時計をつけるのが辛くなってしまって。じゃあ、クルマにしようかと。家内に言わせれば、すごく(価格が)高くなっているじゃないかってハナシなんですけど(笑)」

そして、これまで4ドア・セダンばかりを乗り継いで来たので、次はスポーツカーにしようと中川さんは思った。



「僕、どんなものでも自分が気に入ったものは毎日ずっと触っていたいんです。スポーツカーといっても毎日乗るためには、大きすぎない、車高が低すぎない、ある程度の荷物が積めて扱いやすいという条件を満たさなければなりません。いつでも一緒にいられるスポーツカーというのを考えたら、ポルシェ911一択でした」

早速、ポルシェ・ディーラーで試乗をした。

「最初に乗ったのがバケット・シートを装着したターボSだったんです。乗り降りは大変だし、乗り心地はあまりに硬いし、これに毎日乗るのは無理だと思いました。ところが素のカレラに乗り換えたら乗り心地はいいし、いいクルマじゃん! と思わず膝を叩きましたね」

こうして初めてのスポーツカーが中川さんのもとに来ることになった。

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