2025.12.08

CARS

たったひとつの小さな部品の変更でここまで変わる⁉︎一部改良を受けたレクサス「LC500コンバーチブル」に乗る

デビューから8年、一部改良を受けたレクサス「LC500コンバーチブル」に試乗した。

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乗ればすぐにわかる乗り味の良さ

実際に乗ってみると、これだけの開口部を持つコンバーチブルであるにもかかわらず、そこらの箱車顔負けのボディ剛性が出ていることが、少し走っただけですぐに体感できるのだから、なるほど、本当に部品ひとつでこんな変化があるんだと納得させられてしまいそうになる。

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試乗車の借り出しの時に同行して、助手席に乗ったエンジン・ウェブの女性編集室長(実は自動車運転免許を持っていない)は、しみじみとした口調で、高級車というのはこんなに乗り心地のいい優雅な乗り物なんですね、と宣うた。誰にでも乗ればすぐわかる、ほかのクルマとは一線を画した乗り味の良さがあるのだ。



もちろん、この乗り味がドアストライカーの変更だけでもたらされたものではないのは言うまでもない。

そもそものデビュー時から、クーペにも後に加えられることになる床下ブレースを装備するなどして高い剛性を持っていたLCコンバーチブルだが、その後の絶え間ない進化の中で、床下ブレースの補強によりさらにボディ剛性を上げるとともにサスペンションの設定を見直したり、ホイール締結にハブボルトを採用してハンドリングを向上させたりという地道な改良の積み重ねによって、ここまで到達したことが、一番の驚異と言うべきかもしれない。



今や絶滅危惧種となった5リッターV8ユニットも、基本は何も変わっていないはずなのに、いつの間にか手を入れられて、さらに気持ちのいい回転フィールとサウンドをもたらしてくれる、“珠玉の”と形容したくなるエンジンに進化していると思った。

そして、そうした進化によって、世界のどんなラグジュアリー・カーにも似ていないオンリー・ワンの個性をますます磨き上げていることこそが、このクルマの最大の魅力だろう。手に入れるとすれば、今が最後の、しかも最良の時なのかもしれない。

■レクサスLC500コンバーチブル
駆動方式 フロント縦置きエンジン後輪駆動
全長×全幅×全高 4770×1920×1350mm
ホイールベース 2870mm
車両重量(車検証) 2050kg(前軸1070kg、後軸980kg)
エンジン形式 直噴+ポート噴射V型8気筒DOHC
排気量 4968cc
ボア×ストローク 94.0×89.5mm
最高出力 477ps/6500rpm
最大トルク 540Nm/1800-5000rpm
トランスミッション 10段AT
サスペンション(前) マルチリンク/コイル
サスペンション(後) マルチリンク/コイル
ブレーキ(前/後) 通気冷却式ディスク
タイヤサイズ(前後) (前)245/40R21、(後)275/35R21
車両本体価格(税込) 1555万円

文=村上 政(ENGINE編集長) 写真=望月浩彦

(ENGINE2026年1月号)
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