2025.12.19

CARS

【海外初試乗】フェラーリの新型V8FRクーペ「アマルフィ」 ローマと違ったのはデザインだけじゃない!価格は3418万円から

新型フェラーリ「アマルフィ」に、ENGINE編集部ムラカミがポルトガルで初試乗

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「ローマ」の後継車となるフェラーリの新型GTクーペ、その名も「アマルフィ」の国際試乗会が、ポルトガルの大西洋に面した高級リゾート地、ファーロで開かれた。デザイン・テイストを少し変えた新型車の走りはどう変化したのか。ENGINE編集部のムラカミがリポートする。

フェラーリとの“新・甘い生活”

ローマからアマルフィへ。フェラーリが6年前に切り拓いた、「新・甘い生活(ラ・ノーヴァ・ドルチェ・ヴィータ)」をモチーフに掲げた新しい2+2クーペの物語は、舞台を大都会から海辺の高級リゾート地へと移して、第2章の幕を開けた。

“ローマ”がローマ市内にあるかつてのオリンピック会場でデビューしたのと同じように、その後継車となる“アマルフィ”も2025年7月初旬に世界中から南イタリアのアマルフィ海岸に顧客を集めてお披露目されたが、今回の国際試乗会の舞台は、南ポルトガルのファーロ。

なぜアマルフィでやらないのか、という質問に、フェラーリ本社の広報担当者は、同じ海辺の高級リゾート地でも、こちらの方が交通環境がスムーズで、このエレガントなGTクーペを走らせるのにふさわしい道があるから、と答えていた。



実は最初、ファーロで試乗会が開かれると聞いた時、私は、この地で開かれる多くのスポーツカー・メーカーの試乗会の定番メニューであるアルガルベ・サーキットでの走行があるものと早合点していたのだが、今回のプログラムにはなし。

しかし、よく考えてみれば、それも当然で、フェラーリの新しいレンジ・ポジショニングのポートフォリオの中で、アマルフィはもっとも左側の「スポーツカー・ドライバー」のためのモデルと位置づけられているのだ。その対極の一番右側に位置するのが、849テスタロッサで、こちらは「パイロット」モデル、すなわち、サーキット走行も視野に入れたレーシングカーに近いマシンということになる。

フェラーリは、「パイロット」モデルの試乗会は基本的にイタリアの本拠地マラネロで開催し、フィオラノのテスト・トラックを走らせるのが通例だ。一方、「スポーツカー・ドライバー」モデルでは、本拠地を離れて風光明媚な土地で、ライフスタイルを意識してゆったりとした試乗会が開かれる。

ちなみに、この2台を両極とするポートフォリオでは、アマルフィの右隣にプロサングエ、849の左隣には296GTSがいる。そして、その間、全体の真ん中にいるのが12チリンドリだ。私も参加した12チリンドリの試乗会はルクセンブルクの風光明媚な土地で開かれたが、テスト・トラックの走行も含まれていた。あれはまさに中間に位置するモデルならではの扱いだったと言えそうだ。



というわけで、今回のアマルフィの試乗会にはサーキット走行はなかったものの、写真でご覧のような美しい風景の中のワインディング・ロードを、思う存分に走ることができた。その結果、感じ取ったフェラーリのクルマづくりの新しい方向性について、お伝えすることにしよう。

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