2025.12.29

CARS

【海外試乗】新型VW「ID.ポロ」は何が変わった? 完全電動化の先に見えた“ワーゲンらしさ”とは

VWのコンパクトカー「ポロ」がついに電動化。その最新モデルにスペインで試乗した。

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正確無比なコーナリング

試乗時間はわずかに1時間。それでもスペインまで足を運んだ価値は十分にあった。

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頑強なボディーと足回りは、件のでこぼこ道でもビクともせず、フラットな姿勢を貫く。舗装路を走り始めてからも快適性はバツグンで、ワインディングでは正確なステアリング特性を発揮。



床下に重いバッテリーを積む前輪駆動のEVはエンジン車に比べ、重心位置が後方寄りとなるため、急加速時にトラクションが抜けがちとなるが、適切な設計のサスペンションと高精度なトラクション・コントロールのおかげで、そのような懸念は見事に払拭されていた。

いっぽう、伝統的なVWの基準に照らし合わせてもハード・コーナリング時のロールは格段に小さい。このままでも十分なパフォーマンスだが、追ってID.ポロGTIが登場することが決まっていおり、彼らの「原点に立ち返る」姿勢は、ここにも貫かれている。

今回の試乗車には、外装のみならず、インテリアにも厳重なカモフラージュが施されていた。

内装の仕上がりは不明ながら、去る9月に発表された兄弟車“ID.クロス・コンセプト”を見る限り、その質感はプレミアム・ブランドに匹敵するほど高い。しかもベーシック・グレードはバッテリーにリン酸鉄系を用いて“お手頃価格”を実現する模様。日本デビューが待ち遠しい1台だ。

文=大谷達也 写真=フォルクスワーゲン

■フォルクスワーゲンID.ポロ
駆動方式 フロント1モーター前輪駆動
全長×全幅×全高 4053×1816×1530mm
ホイールベース    2600mm
車両重量 1515kg
パッテリー容量    52kWh
一充電航続距離    450km
最高出力 211ps

(ENGINE2026年2・3月号)

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