2026.02.27

CARS

祝! 生誕60周年!! 還暦を迎えた「トヨタ・カローラ」がイベントのいわば主役の座に!【ノスタルジック2デイズ2026】

日本が誇るべき1台である「トヨタ・カローラ」も還暦!

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パシフィコ横浜で開催されたノスタルジック2デイズ2026では、入場してすぐのスペースに、その年のイメージ・モデルが展示されることが通例となっている。そして今回展示されたのは、1966年型の「トヨタ・カローラ1100デラックス」であった。

ライバルと鎬を削ったからこそ、ここまで成長した!


初代「カローラ」は日本の歴史に燦然と輝く名車であるが、華やかモデルではない。この一見地味とも思える「カローラ」を選んだノスタルジック2デイズ主催には拍手を送りたい。

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こうしたクルマがあるからこそ、日本の自動車産業は発展を遂げたのである。今年で60年、ちょうど還暦を迎えた初代カローラについて少し書いていこうと思う。



「カローラ」は1966年10月に発表されているが、それをさかのぼること8カ月。1966年2月に日産が「サニー」を発表している。「サニー」は1000ccのエンジンを搭載する小型車で、全長×全幅×全高が3800×1445×1345mmというボディ・サイズ。対する「カローラ」は3845×1485×1380mmと若干ながら大きめ、エンジンも1100ccで“プラス100ccの余裕”というキャッチ・コピーが話題となり、大ヒット・モデルとなる。



サニーは1970年にモデルチェンジしボディを大型化、エンジンも1200ccに拡大し“隣のクルマが小さく見えます”とお返しのキャッチ・コピーを使っている。高度成長期まっただ中の日本は、国民の意識も上昇志向が強かった。個性ではなく、ライバルより上を目指すのは当たり前で、トヨタと日産が互いに牽制しあいながらも大衆車の性能をアップし、その大衆車を買う顧客たちも少しでも上位のクルマを目指したという時代だったのだ。



さて、話を初代「カローラ」に戻そう。現在のクルマのグレード名はアルファベットで表されるか、もしくはまったく逆にあまりなじみのないような英単語となっていることが多いが、初代「カローラ」のグレード名はじつにシンプルである。展示モデルのデラックス(リリース表記は“デラツクス”)はもっとも上位のグレードであり、その下にスペシアル、スタンダードとなる。



価格は東京地区でスタンダードが43万2000円、スペシアルが47万2000円、デラックスが49万5000円であった。この書き方でお気付きだと思うが、当時は地区ごとに価格が異なり、トヨタの製造工場が近い名古屋地区ではデラックスが49万円ジャストと東京地区よりも5000円ほど安く価格が設定されていた。1966年当時の日本人の平均年収が50万円程度だったというので、ほぼ年収程度でクルマが買えるまで日本経済は成長していたことになる。

ちなみに2025年の平均年収は430万円程度、「カローラ」の価格は約200万〜330万円だ。余談となるが当時のニュース・リリースを見ると、デラックスはデラツクスと表記、スペシアルはスペシアルとスペシヤルとが混在している。おそらく縦書き活版活字ではカタカナの小さい“ャ”や“ァ”が使われることが少なかったのだろう。



初代「カローラ」に搭載されたエンジンは前述のように1100cc、正確には1077ccで直列水冷。吸排気弁方式はOHVであった。排ガス規制前であったため、触媒などの装備はなし、ブローバイ・ガスは還元装置を使用しないのはもちろん、オイル・キャッチ・タンクも存在していない。サスペンションは国産乗用車初となるフロントにストラットを採用したが、リアはリーフ・リジットであった。当時のリリースにはヨーロッパの水準を破った高速設計とうたわれており、0-400m加速は19.7秒、最高速度は140km/hで(当時の)1500ccクラスの実力とされている。

文と写真=諸星陽一 写真=トヨタ

(ENGINE Webオリジナル)
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