2019.05.31

LIFESTYLE

世界的建築家と学生がコラボレーション!? アイディア満載の斬新な一軒家を都会の真ん中にローコストで建てた!!

都会の真ん中に建つ斬新なアイディアの一軒家。

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雑誌『エンジン』の大人気連載企画「マイカー&マイハウス クルマと暮らす理想の住まいを求めて」。都市生活は便利で刺激的だが、都会で一軒家、しかもクルマも所有となるとハードルは高い。しかし、アイデアを駆使して、実現した人々がいる。ここはカフェか、いやオシャレな美容室か。街行く人が思わずなかを覗きこみたくなる池袋の家。そこはまるで街のオアシスみたい。デザイン・プロデューサーのジョースズキ氏がリポートする。

カフェのような家を

「都心に住むメリットは、近くに魅力的なお店が多数存在すること」

そう話すのは、東京の西池袋に居を構える公務員のMさん(56)。都会風の洒落た店舗も散見される、池袋駅まで歩けるエリアに住んでいる。こうした土地柄のうえ、モダンな外観や南国風の植栽と相まって、M邸の外観はまるで商業施設のようだ。

家具類は部屋の雰囲気に合ったユーズドのものを探した。


Mさん夫婦は都会の生活を好み、生まれ故郷とも勤務先とも異なる、西池袋のマンションで暮らしてきた。だが、本当に欲しかったのは一軒家。長いこと土地を探し、運命的に巡り合った場所に建てたのがこの家である。Mさんたちの家作りに対する要望は最初から明確だった。まず土地は、歩道のある大きな通りに面した横に長い形。建てるのは、カフェや美容院のような外観で、通りから内部が見えるオープンな作りの、光が入る明るい家。よくある上方向に階を重ねた家ではなく、横に長いプロポーションが希望だった。

設計は、国際的に知られる建築家の乾久美子さん。男性のMさんにとって、女性ならではのアプローチで、予想を超えた化学反応を期待したのが最大の依頼理由だ。個性豊かな家を希望するMさんは、乾さんの大胆でスタイリッシュな提案に賭けたのである。

とはいえ、家が完成するまでの道のりは平坦では無かった。多くの建て主がそうであるように、予算の問題に直面したのである。それでもMさんの、著名な建築家の手掛ける、クリエイティブな家に住みたい気持ちは変わらない。

長男の誕生祝いの鎧は、玄関スペースに一年中飾られている。


そこで、当時乾さんが教えていた東京藝術大学の研究室の助手やゼミ生が設計を手伝う手法を採った。設計コストを下げることができるうえ、ゼミ生はめったに経験できない現場を体験できるので、双方にメリットとなる解決策である。

ところでMさんにとって、クルマは無くてはならない存在だ。これまで気に入ったクルマを10年で乗り換えるスタイルを続けてきた。30歳で手に入れたのは、日産フェアレディZ・Tバールーフ。40歳からの10年はジープ・チェロキーに。ブルースやウエスタンが好きなMさんにとって、背中が立つジープのドライビング・ポジションは、乗馬時の姿勢を連想させるご機嫌なものだという。そして50歳からは、正面からの顔つきを気に入っているジープ・パトリオット(2007年型)に乗り続けている。全てのクルマで、革シートにこだわった。

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