ピカピカに磨き上げられたアルファ・ロメオ・ジュリア・スプリントGTAと、ロータス・エラン&MGBが並ぶ。
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個人的にこの3台(とバイク)に負けず劣らず魅力的だったのが、上島さんのガレージだ。元々、お父様のクルマを入れてあった普通の“車庫”の照明を蛍光灯からLEDのスポット・ライトに換えた以外、壁も床の塗装もそのままというが、その雰囲気が実に良い。「特にメンテナンスとかはやらないです。自分でやってもろくなことはないので、プロに任せるのが一番。掃除もただ水拭きしているだけですよ」そう謙遜するが、それぞれのクルマのコンディションを見れば、上島さんがいかに愛情をかけ、接しているかがうかがえるというものだ。そしてもうひとつこのガレージで目に止まったのが、綺麗にディスプレイされたメモラビリアの数々だ。中でも壁一面にずらりと飾られたヘルボーレのステアリング・コレクションは圧巻のひと言である。「年式とかは、はっきりと分かりませんが、GTAとイノチェンティ・ミニのモノですね。実はクルマが欲しくなると、先ずそのクルマに付いてるステアリングを買う癖がありまして(笑)。ステアリングを買うといつか本物が手に入るジンクスがあるような気がするんです。今、GTAに付けているのもフリマで5000円くらいで見つけてきて、革を巻き直したモノなんですよ」
そこで気になったのは、ヘルボーレ・コレクションの反対側にキャバリーノ・ランパンテのついたクラシック・ナルディも飾られていたこと。「古いナルディはフェラーリが欲しくて買ったモノだけど、今はフェラーリよりもう一度アバルトが欲しい。シムカ・アバルトは憧れですね。でも、もう増やすのは止めようと思っていますよ。キリがないから(笑)」そんな話で盛り上がっている時に気づいたことがある。GTAもエランもナンバープレートの数字が“1965”なのだ。そういえばドゥカティのコレクションも1964年、年式だったし、MGBのナンバーも“65”だ!「特に意識したわけではないのですが、好きなモノを集めたら同じ年代だった。僕にとって“1965年”はゴールデン・イヤーなんです」イタリアとイギリス、2輪と4輪が共存しながらも、上島さんのコレクションに統一感が感じられるのは、そんな理由もあるのだろう。▶「愛車とガレージ」おすすめ記事をもっと見る文=藤原よしお 写真=望月浩彦(ENGINE2020年3月号)
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