2021.06.04

LIFESTYLE

総工費は198億円!「ウェスティン都ホテル京都」はどう生まれ変わったのか?

総面積2100平方メートル以上を誇るSPA「華頂」。写真は庭園と一体となった半露天風呂。左側には水路閣をイメージしたレンガ調のアーチが見える。ホテルの敷地内から掘削された天然温泉「京都けあげ温泉」は疲労回復や冷え性の改善などの効用がある。なお利用できるのは宿泊客と会員のみ。

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京都の老舗ホテル「ウェスティン都ホテル京都」が3年の工事を終えて4月にグランドリニューアルした。その最大の目玉は、総面積2100平方メートルの巨大スパだ。


東山三十六峰のひとつに数えられる華頂山。その傾斜地に立つ「ウェスティン都ホテル京都」は、創業から130年の歴史を持つ京都屈指の老舗ホテルだ。日本を代表する建築家、村野藤吾氏が設計したこのホテルは長年、“京都の迎賓館”として親しまれ、アインシュタインやアイゼンハワー、ヘレン・ケラー、チャールズ英皇太子、ダイアナ妃といった歴史上の名だたる人物が賓客として訪れている。


その「ウェスティン都ホテル京都」が3年間に及んだ大規模リニューアル工事を終え、4月6日にグランドリニューアルを果たした。その総工費は198億円。クラシックな外観は昔のままだが、フロント玄関から足を踏み入れると、そこにはラグジュリアスにアップグレードした新しいホテルの世界が広がっていた。


筆者は10年ほど前に「ウェスティン都ホテル京都」に宿泊したことがあるが、今回チェックインを済ませて驚いたのは客室の広さである。もともと499室あった客室を266室に減らしたことで、それまで約35平方メートルだった平均客室面積を約50平方メートルにまで拡大。すべての部屋に浴室とは別の洗い場を設けるなど、徹底して余裕のあるつくりになっている。また村野藤吾氏のデザインの特徴を継承し、客室のインテリアには曲線を多用。全体的にエレガントで柔らかみのある、落ち着いた空間に仕上がった。


だが今回のリニューアルにおける最大の目玉はやはり、5Fと6Fに誕生したSPA「華頂」だろう。敷地内を1200m掘削し、そこから湧き出た天然温水を利用したこのスパ施設は、総面積が2100平方メートルと巨大だ。それでいて細部にもこだわっていて、たとえば半露天風呂の空間に取り入れたアーチ状のデザインは、琵琶湖疏水の水路橋、水路閣をイメージしたものである。この半露天風呂で、華頂山に続く庭園を眺めながら過ごすひとときは、まさに至福と言うほかない。


そのほか数寄屋風別館の「佳水園」をはじめ、屋上庭園やジム、エステティックサロン、館内レストランなど、ホテル内施設のほとんどが改装、あるいは新設されたものだ。一方で、クラシカルなシャンデリアが飾られた宴会場など、ホテルの歴史を偲ばせる空間が一部残されているのも興味深い。


創業130年の時を経て、見事に生まれ変わった「ウェスティン都ホテル京都」。次なる時代に向けて、この先、どんな歴史を刻んでいくのだろうか。



文=永野正雄(ENGINE)


(ENGINEWEBオリジナル)

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