2021.08.05

CARS

「こういうクルマは新車を知っている人じゃないと直せない!」なぜならどこが壊れているかが、わからないから フランス車専門店の極上のプジョー406クーペのMTが気になって仕方がない!!

東京都江戸川区にあるフランス車を専門に修理、販売を行う原工房。

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プジョー史上最後のピニンファリーナ・デザインで、最も美しいクーペとして未だ高い人気を誇るプジョー406クーペ。今でも普段乗りに使えるのか? 気になるコトを聞いてきました。モータージャーナリストの藤原よしおがリポートする。

ネオクラシックになった406クーペ

冒頭の座談会で「今気になるクルマ」を挙げるとき、シトロエンC6と最後まで迷ったのが、プジョーとピニンファリーナの最後のコラボ作品となったプジョー406クーペだった。まだ某編集部に入りたての頃、クリーム・イエローの広報車を少しだけ運転させてもらってから「いつかは欲しい!」と思い続けてきた。

あれから20数年、ネオ・クラシックとなった406クーペの現状はどうなっているのか? 東京都江戸川区にあるフランス車を専門に修理、販売を行う原工房を訪ねてみた。

代表の原誠二さんは日英自動車、オースチン・ローバー・ジャパン、プジョー葛飾でメカニックを務めた後、02年に独立して原工房を設立した経歴の持ち主。つまり205の新車当時から一貫してプジョーを手がけてきたスペシャリストである。



シルバーの外装にワインレッドのレザーがシックな406クーペ。非常に珍しいV6&MTの本国仕様。価格は整備費込みだが、さらに仕上げたいという相談にも乗ってもらえる。

プジョー406クーペと一口に言っても、日本仕様だけでも98年から輸入が始まった190psの2.9リッター60度V6を搭載する前期型、可変バルブタイミングの採用で206psにパワーアップしたV6を搭載し00年から導入された中期型、そしてエンジンはそのままにフェイスリフトを行い03年8月から導入された後期型と3つのタイプが存在する。いずれもZF製の4段ATだが、前期と中期に標準装備されていたブレンボ製の4ポット・ディスク・ブレーキは、後期型のみスタンダードに戻されている。

「406クーペは毎月20台ずつ輸入されていたので、市場に流通する大部分がディーラー車ですね。ただ少数ながら2.2リッター直4モデルも並行輸入されていて、ウチでも何台か面倒をみていますよ」

原さんによると、今も406クーペに拘って乗っているオーナーが多く、なかなか手放したがらないので、売り物が出ても速攻で売れてしまうという。反面、お金をかけて大事にされているケースが多いので、総じて程度の良い個体が多いそうだ。


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